プロレス、格闘技、IT、デジタル、iPod、Macなどの情報をお伝えするウェブマガジン[angle JAPAN]

›2005年03月15日

レスラーの名コピーライターぶりが分かる『プロレス名言・暴言大全集』

Posted by JS at 16:02 / Category: テレビ・本 / 0 TrackBack

Prowrestle-Meigen.jpg 宝島社から発売された別冊宝島『プロレス名言・暴言大全集』が面白かった。
 昨今、相田みつをの言葉やタレントの語録集などが売れているが、実はプロレスラーの発言って結構名フレーズが多い! 私もコノ手の企画書をいくつかの出版社に出したことがあったのだが、結局実現することがなかった。「自分が作るのは無理っぽいけど、どこかが出してくれたら買う!」と思っていたら、やっと宝島さんが出してくれた。ありがたい! 私がやるなら書籍でやろうと思っていたのだが、なるほどムックのほうが写真も豊富だし、見た目もインパクトがあってイイな。
 しかし予想はしていたが、猪木、馬場、長州、前田はやはり名言が多い! こうやって彼らの発言を活字にして読んでみると、改めてトップレスラーは名コピーライターであることが分かる。彼らの名セリフはもうずいぶん昔なのに、今でも強烈に記憶に残っているし、今でもたまに使ったりする(多少言い回しとかが間違ってたりするけど)。逆に最近のプロレスラーの発言でインパクトが大きいものが少ない。これは私のプロレス熱が冷めているのか、それとも“いいセリフを吐く”レスラーがいないのか……

 このムックは誌面の都合もあり、男子プロレスラーの昭和時代の名言・暴言がメインとなっている。一応「ハッスル、ハッスル」や大谷の「プロレスの教科書」フレーズ、草間社長語録なんかも載ってはいるが、やはり近年のプロレス界は名言が少なく、マイクアピールの場が極端に少ないPRIDEやK-1といった格闘技からは、名言が生まれにくいのだと思う。プロレスラーの名言フリークの1人としては寂しい限りだ。今後同じようなテイストで、範囲を広げて本を作ろうと思っても、大半の名言・暴言はこのムックに掲載されているものと被ってしまうだろう。
 また、このムックではブロディ刺殺事件の犯人とされるホセ・ゴンザレスへのインタビューや、古舘伊知郎氏の実況名フレーズなんかも掲載されている。ゴンザレスへのインタビューは名言・暴言とはあまり関係なさそうだが、事件当時はゴンザレスが無罪だったことで、何だかよく分からなかったが、今改めてゴンザレスが口にした「私は(ブロディを)刺した……」という言葉は、確かに衝撃的だ(刺した“事情”についてはぜひムックを読んでいただきたい)。古館語録なんかは、これだけでも十分一冊できそう。よく高山選手がプロレスの実況アナについて注文をつけるが、古館氏を超えるような実況アナが生まれないのも、プロレス中継が衰退していく原因の1つかもしれない(個人的にマサさんの解説は好きだったけど)。
 さらに、新日本プロレスが87年12月27日に両国で開催した『イヤー・エンド・イン・国技館』を再評価し、リング上でのマイク合戦を完全再現しているコーナーは面白かった。この大会はビートたけしが、TPG(たけしプロレス軍団)を率いて新日本のリングに上がり、猪木に対戦を迫ったことで、もうひっちゃかめっちゃっかになって観客が大暴動を起こしたという伝説の大会だ。
 当時は私もテレビで見ていて、かなりヒートしたものだが、今こうして再評価してみると何だかとっても面白い興行だったんだなぁ。TPGはベイダーや邪道外道、デルフィンなど、なかなかスターレスラーを輩出してるし、今『ハッスル』がインリンをリングに上げて、これだけ話題になっていることを考えると、今や“世界のキタノ”となったたけしがプロレスのリングに上がっている(試合はしてないけど)というのは、何とも贅沢な話だ。最近の格闘技ブームでUインターやリングスが再評価されているが、TPGを改めて再評価してみるというのも面白そうだ。

【angle JAPANは休刊中。プロレス・格闘技のニュースや試合リポートは下記のサイトで!】
btln-banner_468-60.gif