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›2005年08月24日

前田がBMLを「胸を張ってプロレスにプライドをもてる団体」にする!

Posted by JS at 17:56 / Category: 【プ】BML・UWAI STATION / 1 TrackBack

050824_BML1.jpg 本日、都内のホテルでBIG MOUTH LOUD(以下BML)が記者会見を行い、9.11旗揚げ戦のメインカードを発表した。詳細はバトル三昧の方で。
 メインは社長の村上vsエースの柴田。時間無制限1本勝負・完全決着ルールで行われ、レフェリーは未定。元『ゴング』の竹内氏と元祖・過激な仕掛人の新間氏が見届人を務める。
 柴田は会見では「言葉はいらない。とにかく勝ちにこだわりたい」と言葉少なだったが、会見終了後の囲み取材で「真っ正面からぶつかり合えれば(いい)。この試合に望まれるのはそこだと思うんで。オープンフィンガーグローブをつける必要もないし、俺は何も変えなくていいと思う。勝ちにこだわることが僕に必要だし、勝ちにこだわって試合に臨めば、秋山(準)さんが言うような“いい試合”っていうのが生まれると思う。(村上は)唯一の仲間という意識。昔は仲間は殴りたくないという意識があったが、今になって誰が相手でも試合できなければいけないというプロ(だと思う)。今、僕は充実しているし、相手が村上さんってだけなんで。何を持ってして完全決着ルールって言われているのか分からないけど(苦笑)、完全決着しかないと思ってますから、プロレスは。どちらかが負けたら這いつくばって、勝ったら立ってるっていう」と、村上戦に対する意気込みを語った。未定となっているレフェリーに関して、「やってほしいレフェリーは? 例えば前田さんとか」という質問が出ると、「それはないでしょ。あ、和田京平さん! 和田京平さんにやってもらいたいです(笑)」と、W-1での秋山戦を裁いた和田京平レフェリーを指名した。
 会見には、BMLに取締役として名を連ねた前田日明スーパーバイザーも出席。かねてから「自分の理想を追求したプロレスの大いなる実験をやる」と語っていた前田スーパーバイザーだけに、BMLで何をやろうとしているのか……それがおぼろげながら見えてくる、会見での挨拶をほぼ全文掲載してみようと思う。

050824_BML2.jpg 「かねてよりダメになったプロレスをどうするのかと、自分なりにいろいろ考えてきました。WRESTLE-1に至るまで、いろいろ今のプロレスがどうなっているのかみたいなものを、問題点はどこになるのかを考えていって、自分なりに1コの結果、答えが出た気がします。この夏頃、7月くらいから少しづつ動いてきて、BMLで本格的にやっていく実験と言いますか、陣容が80%ぐらい固まった状況です。実際リング上でそれが形として表れるのは来年ぐらいからだとは思いますが。
 まぁ日本というのは、東アジアの東端に位置する国でして、外から入ってくるものを自分たちに合った形だとか、モノに変えていく終局的な進化をさせて、それを自分たちの文化にするという体質があると思います。プロレスもその通りで、一時日本はプロレス界の最先端をいっていたと自分は感じています。ここにきてプロレスが失速した原因としまして、元々日本のプロレス界にあった総合格闘技の可能性という部分が細胞分裂で独立して、見事にプロレスの中からそういう部分の要素、強さ、凄さというのが完全に外れてしまった。そういうところから来る迫力だとか、凄味とかがなくなってしまった。あと、やっぱり業界全体に『プロレスなんて、こんなものでしょ』という空気ですね。書く方にもありますし、見る方にもありますし、なおかつここ最近のリングに立つ者の雰囲気とか見ていると、ちょっと全体・全員がちょっと勘違いしているかなと。
 その1つは新日本プロレスの失速という、大きな要因があると思うんですけど。新日本プロレスの現在の失速の原因の1つは、何を隠そう自分たち中堅……次代の後輩を育てる位置にあった新日本プロレスの中堅である自分たちの世代が、総合格闘技の方に向いてしまったので、順当に日本プロレス界の最終的な進化の形っていうのを継承する空気が、新日本プロレスから抜けてしまったことで、若い人たちが暗中模索になってしまったのかなという反省もあって然りと考えています。
 前置きはこれくらいにしまして、プロレスというものの可能性、プロレスというスポーツ自体をですね……本当にこのスポーツというのは不思議なスポーツで、キツくやれば、どこまでもキツくなる。手を抜けば、どこまでも抜ける。という、本当に不思議なスポーツなんですよね。どっちの方向に行くかというのを、みんな言われていると思うんですけど、ただ危なそうに技をかけて、ただ危なそうに落ちた、危なそうに当たっただけでいいんだろうか? そうじゃないと思うんですよね。やっぱり高い技術、高いレベル、そういうものを兼ね備えた人間が、ギリギリのところで頑張ってやる。そういうのがある意味でプロフェッショナルと言えるんじゃないでしょうか。そう思うと、プロレスのリング上を見て、総合の選手であれ、何の選手であれ、『プロレスってやっぱり凄いよ』と。見たら『凄いよ』と。なおかつ『自分たちが見ても参考になったよ』と。
 いま球技の世界では、子供たちが野球ごっこをするよりも、サッカーをするという状況が多くなったというのを聞いたりします。なおかつ子供たちの取っ組み合いの部分では、昔プロレスごっこっていうのをやったんですけど、そういうのも絶えて久しい。K-1ごっこだとか、総合で言えばPRIDEだとか、そういうのを真似てやるようなことになってきますね。
 また、2つ目にリング上の求心力がなくなった。やっぱり一人一人のタレント、一人一人の選手、ポテンシャルの高い選手がいなくなったことの象徴……ここにきて野球界もやっぱり海外に優秀な選手がドンドン出て行ったりして、日本の球界が二軍的な要素になってしまった。そういうのが失墜の原因にある。またプロレス界も総合の二軍ぐらいならまだしも、二軍以下のような状況。価値観を戻していかないと。そうじゃないんだという部分を構築していきたいと思います。現場に立つ人も、リング上に立つ人も、やっぱりこの業界に関わって、本当に胸を張って、プロレスにプライドを持って、それが伝統として流れていくような団体作りをしたいと思います。よろしくお願いします」

050824_BML3.jpg かなり長くなってしまったが、前田スーパーバイザーが昨今のプロレス衰退の原因の1つとして、自分たちの世代が新日本を離脱して、総合の方に向いてしまい、プロレスで次世代の選手を育てなかったことを挙げている点は興味深い。どうやら前田スーパーバイザーは、BMLで胸を張って「プロレスは凄い!」と言えるようなプロレスを本気でやろうとしているようだ(奇しくも前田氏の発言は、かつては共に理想のスタイルを目指した、佐山タイガーが昨日語ったことと似た部分が多いな)。
 今日の会見は、司会をビッグマウスの上井代表が務め、村上社長、柴田、前田スーパーバイザーのほかに、和田友良最高顧問、横峰良郎顧問、森沢広明相談役が出席。会見中、挨拶したプロゴルファー・横峰さくらの父、良郎氏が「できれば前田日明にもういっぺん現役に復帰してほしいと私は思っている」と発言。これには前田スーパーバイザーも苦笑いするだけだったが、会見終了後に「BMLのメインになる人間、中心人物になる、ある選手を一人紹介したいと思います」と、9.11に自ら選手を連れてくることを予告した。上記の通り、BMLでプロレス復興のための“大いなる実験”を本気でやろうとしている前田スーパーバイザーだけに、どんな選手を連れてくるか楽しみだ!

 なお、9.11のBML旗揚げ戦『BIG MOUTH ILLUSION』の模様は、10月8日(土)22時〜24時にスポーツ・アイESPNで放送されることが決定した。

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