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›2005年09月12日

船木を連れた来た前田スーパーバイザーが、BMLの方向性を語る!

Posted by JS at 01:39 / Category: 【プ】BML・UWAI STATION / 0 TrackBack

050911_BML-1.jpg 昨日、後楽園ホールで行われたBIG MOUTH LOUD(以下BML)の旗揚げ戦の取材に行ってきた。写真付き全試合詳細、前田スーパーバイザー&船木の挨拶、前田スーパーバイザー&上井プロデューサー&村上社長の総括は、バトル三昧の方に書きましたので、そちらをご覧ください。
 総選挙、しかも雨だというのに、本当によく入った! さすがに前売りが完売しただけあって、試合開始前から客席は埋まり、最終的には2086人の超満員札止め。報道陣には大入り袋が配られ、上井プロデューサーも「第1試合が始まるときに、あんなに指定席埋まってるのを見て、やっぱり完売は凄いなと思いましたよ。動員する時間が早いわ。久し振りだねぇ〜。自分で担当した昭和57年1月1日のアントニオ猪木vsローランド・ボック戦以来の入りだったような気がする」とご満悦だった。
 では、それだけの観客(ファン)はBMLに何を求めていたのか? 「前田日明の団体」「藤原vs木戸、Uの雰囲気」「キャプチュード」「村上vs柴田」事実上、この辺の要素だけで多くの観客が集まったと思われる。そして、当日“今後のBMLの中心になる人物”として、新生UWF時代に次世代のエースとされていた船木誠勝を前田氏が連れてきた。船木は今後BMLで「総合でも勝てるレスラー」を育成していくことを宣言し、さらに「皆さんは自分が再びリングで試合をすることを望んでいるのでしょうか?」と客席に問いかけた。ほとんどの観客が船木のレスラー復帰には歓迎ムード。前田氏も「復帰させないとね」と語った。

 いや、本当に前田氏が『キャプチュード』の乗って入場したシーンと、船木が登場し、客席に復帰の是非を問いかけたシーンの盛り上がりは凄まじかった。新生UWFの新旧のエースである前田と船木が、あの時果たせなかった夢を、2005年のいま、BMLというリングで実現させようというのだから期待してしまう。
 では、その両者の“壮大な実験の場”となるBMLのリングはどうだったのか? これが旗揚げ戦の時点では正直、まだまだ厳しかった。メンバーを見れば分かるように、旧バトラーツのメンバーとリキプロ関係の選手が大半だった。バトラーツのバチバチファイトと、リキプロのど真ん中プロレス、共通しているのは基本的に殴る・蹴る・ブン投げる・極めるという見た目の派手な大技に頼らず、単純にして痛みが伝わるプロレスだ。結構上井プロデューサーや前田スーパーバイザー好みのスタイルのようにも思え、このメンバーになったのも頷ける。

050911_BML-2.jpg しかし、メインの村上vs柴田戦の感想を聞かれた前田プロデューサーが「これからのことを考えると、ちょっと……。今日をスタートラインにしてって感じですね。まずスタミナが足りないっていうのと、蹴りにしてもパンチにしても、もっと正確さ(が欲しい)。まだちょっと雑なところがありますね。パワーの部分も、投げるにしてももっとスパッといけるんじゃないかなっていうのはありますね。(来年の)正月返上でガンガン練習してもらわないと。今のレベルでは来年から考えていることは、ちょっと無理ですね」と言った通り、全体的に雑というか、ギクシャクした試合が多かった。受けるのか攻めるのか、お互いがどっちの姿勢になるのか迷っているような場面が多かったように思えた。
 それに加え、旗揚げ戦ということもあって、藤原vs木戸(15分1本勝負なのに、「15分経過」とアナウンスしてしまい、試合終了するのを本部席側が忘れていた)やエンセンvsゴルドー(ロープエスケープしてるのにギブアップで試合終了)などのよく分からない部分なんかもあり、客席からも「えー!」という声が起こることが多かった。
 とはいえ、あくまでもこれは実験の第一歩。試合のスタイルは恐らく“痛みの伝わるプロレス”で行きそうだけど、そこにリアル感というか、実際に強いレスラー同士が高い技術を持ってやるっていう方向を目指すのだろう。

050911_BML-3.jpg 最後に前田スーパーバイザーの総括(上記の村上vs柴田戦の感想以降)をここに掲載しておく。BMLの未来予想図がぼんやりと見えてこないだろうか。

−−来年考えているということに関して、リング上に招き入れた船木選手に対しては? 
前田「来年からの中心人物ですね。海外の、外国人側の中心人物も1人くらい考えてます。日本人同士っていうのも大事なマッチメークだと思いますけど、日本人vsガイジンっていうのもやっていくと思いますし。2メートルを越すようなガイジンというよりも、テクニック、パワー、スタミナ、スピードを要求して、やっぱり何らかのスペシャリストじゃないと。そういった部分でガイジン選手の中心になる人を。そこからですね」
−−リング上では船木選手はハッキリした言葉が出なかったんですけど、前田さんは次のBMLの大会で復帰すると考えている?
前田「復帰させないとね。もちろん、選手育成の部分でまず頑張って協力すると。選手としても上がってもらえるようにしたいですね。可能性はあると思います」
−−リング上からファンに「見たいですか?」と問いかけたのは、復帰への思いがあるからだと?
前田「だと思います。はい。自分はそう感じました。やっぱり、ああいう潔い男なので、ファンの前で一旦『引退』っていうのを口に出した、リングを退いたことに対してのアレ(=ケジメや禊ぎ)もあるんじゃないでしょうか。図らずも船木が喋ってるときに『潔くないぞー』って野次があったけど、その瞬間、彼の体がビクンとなるのが横から見てて見えましたからね。そういう葛藤ってあるんじゃないですかね。ただ自分から1コ言わせてもらうなら、選手っていうのは、総合の選手であってもね、35歳くらいでもう1回ピークがあるんですよ。船木っていうは俳優やってても、ずっとトレーニングは欠かさずやっていた男なんでね。今は2度目のピークのいい状態だと思うんですよね。それで8月からずっとトレーニングやってたって。選手やる、やらないに関わらず、トレーニングをしたっていう部分で、何らかの気持ちが彼の中に芽生えているんじゃないかなと、自分は感じるところです。3月に会ったときと全然違いますからね」
−−そのトレーニングっていうのは、実戦に向けたトレーニングも含めてですか?
前田「自分らが言うトレーニングっていうのは、実際に使えるカラダにするっていう意味でのトレーニングですね」
−−カラダ作りっていう部分?
前田「いや、トータルです。トータルで動けるカラダ作りですね」
−−そもそも船木選手に白羽の矢を立てた理由は?
前田「いろんな……3月から再会があって、色々な話をしていて、お互いに自分はリングス、向こうはパンクラスっていう、元々のUWFっていうのは、何か選手と……これは違うね、色々なことで中途半端に終わったんで。まぁ、そこからすべてが狂ったんじゃないかなっていうような話があったね。お互いに。その流れの中からですよ。で、図らずも船木はあの若い年齢で、何か指導者がいて、先輩がいて、彼らを育てていく年齢だったのに、パンクラスという団体のトップにいて、何て言うんですかね……総合の創生期っていう……俺はリングスに対して責任があるし、船木もそうじゃないかな。パンクラスっているのも選手が離れたり、色々あるけど、船木誠勝っていう選手がいたから若い選手が育って、なおかつ憧れて入って。そういう若い選手のためにも、何らかの部分で責任持ってやりたいことが必要なんじゃないかなってこと。その第一歩として、こういう活動が始まったんじゃないかなと思いますけどね。ただ、そのうち船木が“リアル・パンクラス”をするんじゃないですか。最終的に」
−−リアル・パンクラスですか?
前田「いまの(パンクラス)がウソとか、そんなんじゃなくてね。本当に選手のための、変な思惑のない選手のためのっていう意味で」
−−次の(BMLの)大会の時期は?
前田「まぁ来年……いま陣容はね、候補者は約34名ぐらいいるんですよね。あとは賛同を得て、出場交渉。何人かは『やってみたい』っていう選手もいるんでね。とりあえず第2戦はそういう選手を中心にですね、やってみようかなと思ってます」
−−聞いたら怒られるかもしれませんが、船木さんが引退っていうのを覆して上がってくる部分で、前田さん自身に当てはまるっていうのはないですか?
前田「う〜んとね、やっぱり船木と自分は違うんですよ。船木が30歳で引退するときに思ったのは『勿体ないな』ってこと。アイツの場合はケガもなかったし、まったく。これからもう1コ、35歳前後にピークがあるのにっていうのが凄いあったんですよね。まぁ彼の決意っていうのが流れ上……流れ上って言うか、相当な決意じゃないと変えないと思ったんで。それを宣言してですね、なおかつ実行するかもしれない。でもそれは船木個人、船木誠勝っていう個人の選手に関してだったら、それはそれでいいと思うんですけど。やっぱり彼は曲がりなりにも若い選手に対してですね、引っ張ってきたというか、その人たちに対して何か働きかけるというか……。まぁパンクラスっていうのがルーツだったのかもしれないですけど、その船木を中心にした、プロレスラーで総合でも勝てるように選手がいてもいいし、総合だけで強い選手がいてもいいし。なおかつ選手が安心して、生活をして、プロとして面目の立つ団体、団体っていうかグループがいいんじゃないですか」

 ちなみにこの日の試合会場には、高阪剛、アラン・カラエフ、ルスラン・カラエフの姿が見受けられ、メインの柴田vs村上戦を花道の奥から、柴田の父・勝久氏が見つめていた。

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