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›2005年11月15日

新日本買収問題の謎。猪木はどの“敵”に株を売ろうとしたのか

Posted by JS at 13:19 / Category: 【プ】新日本プロレス / 0 TrackBack

 昨日はエディ・ゲレロさんの急死、吉田vs小川の正式決定、そして新日本プロレスがユークスの子会社にと、プロレス・格闘技界に大きなニュースが立て続けに起こった。吉田vs小川のフライング報道があった際、DSE榊原代表は「これで正式に決定しても、マスコミが報じるときに扱いが小さくなってしまう」と危惧していたが、まさか同日に“新日本身売り”というビッグニュースが舞い込んでくるのは想定外だったか?
 しかし、今回の新日本身売りのニュース、よく分からない部分が多い。サイモン社長もユークスの谷口社長も、今回の買収の理由を「ある企業からのM&Aを阻止した結果で、買収ではなく救済」としているが、新日本プロレス株式会社は上場しておらず、ユークスに売却した51.5%の株は猪木が個人的に持っていたもの。つまりライブドアのフジテレビ買収問題や楽天のTBS買収問題で話題になった“敵対買収”とは違い、その“敵”とされる企業が猪木に対して、「新日本の株を売ってください」と商談を持ちかけたということだろう。猪木もサイモン社長も知らないところで、新日本株を50%以上も買われそうになったということではない。
 で、新日本側としては「その企業に売るのは辞めましょう! 売るならば、ここに!」となって、慌てて業務提携先のユークスに売却を申し出たということではないだろうか。または、猪木自身が「おい、サイモン。ある企業から株を売ってくれと言われてるんだが、どこかほかにいい企業はないか?」と言い出した可能性もある。

 猪木が自分の持っていた株を手放したら、もう“オーナー権限”という口出しはできなくなる(創設者ではあるが)。今までも散々「株を売る」とは言っていたが、結局それはポーズ(威嚇や牽制)だけだった。今回は、さすがに本当に新日本が崖っぷちまで来ていたので、「もう潮時かな」と思ったのかもしれない。

新日“脱猪木”ユークスに身売り(Sponichi Annex)

 資本金7500万円の新日本株の51・5%は額面4000万円弱だが、数億円で売買されたもようだ。

 この辺のお金は新日本の立て直しに使われることになると思われるが、まさか猪木は「自分の懐に……」なんて考えていたのか、ヘソを曲げている可能性も???

新日本プロ、GAME会社ユークスへ身売り(nikkansports.com)

 猪木事務所の関係者は「リングの上での猪木さんのダーッ! もなくなるかもしれない」と示唆。来年1月4日の東京ドーム大会のメーンでIWGP王者レスナーに挑戦予定の同事務所所属の藤田和之についても「出場しなくなる可能性もある」と続けた。

 ちなみに藤田だけでなく、レスナーも新日本ではなく、猪木事務所と契約しているそうなので、最悪の場合はレスナーも藤田も出場しないという可能性も?

 なんにせよ、ユークスは上場企業であり、新日本もそこの子会社になった以上、ガラス張りの経営が要求される。もうドンブリ勘定の経営はできない。そのことによって年俸の下がるレスラーやリストラさせる者が出る可能性はある。
 その分、ひとまず“新日本消滅”という最悪のシナリオだけは避けることができたのだから、ヨシとするしかあるまい。リングのことは長州現場監督に、道場(練習)のことは山崎コーチに、経営のことはユークスに大改革を慣行してもらい、身の丈にあった“新生・新日本”を1から作っていくしかない。新日本にとっては“脱・猪木”が改革の第1歩だ!

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