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›2006年08月06日

前田スーパーバイザーが一夜明け会見で、HERO'Sのシステム面に苦言

Posted by TEAM-angle at 14:51 / Category: 【格】HERO'S(ROMANEX) / 0 TrackBack

060806_HERO'S-1.jpg 6日、都内のホテルで『HERO'S 2006 ミドル級&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント』の一夜明け会見が行われた。5日の試合では桜庭の意識が飛んだにも関わらず試合が続行されたり、その逆に秋山vs金戦では止めるのが早すぎたというミスジャッジが起こり、前田スーパーバイザーが激怒して総評を行わずに会場を後にしただけに、その発言が注目された。会見の詳しい様子はバトル三昧をご覧下さい。
 会見に出席した前田スーパーバイザーは、終始険しい表情。そして桜庭は会見にこそ出席しなかったが、谷川代表によると試合後には「プロレスラーとして、相手の良さを引き出してから勝ちました」と言っていたり、CTスキャンの結果も異常なしということで、ひとまず安心とのこと。ただし、脳へのダメージは後から発覚することもあるため、次戦(10・9)出場は慎重に決めたいとのことだ。

060806_HERO'S-2.jpg 前田スーパーバイザーは開口一番「昨日の試合は運営上の欠陥とかミスがいろいろあって。試合内容は激戦・激闘で申し分ないレベルのイベントだったんですけど、安全面の管理っていう部分ではいかがなモノかなという問題が露呈した大会かなと思います」と一日遅れの総評を述べた。
 さらに問題の桜庭の試合に関しては、「コーナーにダウンする感じになって、そのままコーナーで何発かもらった時点で止めないとダメですね。レフェリーが止めるかなと思ったんですけど、リングに入れて続行って形だったんで、『なにやってんだ!』って言ったんですけど。それでドクターのほうを見たんですけど、ドクターもオロオロしてるだけだし。あとセコンドを見たら、セコンドはやっぱり桜庭の後輩なんで、桜庭に気遣ってかタオルを投げないんですよ。それで困ったなぁと思って、仕方ないから自分が立って『止めろ! 止めろ!』って言ったんですけど、結局止まらなくて。あれは本当はやっちゃいけないですね。逆転勝ちもすごくいいんですけど、脳へのダメージっていうのを考えると……。人間っていうのは意識があると、何らかの防御反応が働くんですよ。水の中に浮いている豆腐くらいの脳に、何とかダメージがいかないように、いかないようにってどこかでバランスを取るんですけど。それが無意識でやられちゃうと、一番脳にダメージがいくんですよね。(桜庭の脳には)前にアローナとやったときと、今回の試合でダメージが蓄積しているんで、周りがよく注意してやらないと。今回はいろいろな危機管理のマニュアルが足らなかったという点で残念に思いますね」と、やはり元選手として選手へのダメージを一番に考え、もっと運営側に「危機感を持て」と訴えた。
 さらに「危機管理マニュアルができていなかったというのが、一番の問題だったんじゃないでしょうか。やっぱりレフェリーもジャッジ団も、ドクターも全部機能していなかった。誰も自分の言うことを聞いてくれなくて、スーパーバイザーって一体何なのかなっていう気持ちも正直ある。そういう危機管理っていうのは徹底して……やっぱりこれは殺し合いじゃないんですから! スポーツとしてやっているんですから。選手に余計なダメージを負わせて、障害を残すことのないようにやらないと。安全っていうのを周りが考えないと。勝敗っていうのを気にする人もいると思うけど、勝った負けたよりもまず安全ですね。選手が安心して闘えるような場所にするってことが大事ですね。桜庭の10月もですね、ちょっと様子を見て慎重にやるべきだと思います。桜庭はいろいろな意味で総合のステータスを上げた人間なんで、そういう役割を担っていた人間なんで、より慎重に冷静な判断をしてほしいと思います」と語った。つまりは桜庭がいくらHEROとはいえ、大切なのは勝敗ではなく、存在であり、安全だということだろう。

060806_HERO'S-3.jpg 谷川代表も前田スーパーバイザーの訴えを真摯に受け止め、「レフェリー、ジャッジ、ドクターを含めた競技委員の問題や、緊急時の対応の問題は深く反省しないといけない」と発言。
 谷川代表曰く、FEGはK-1を運営する会社なので、HERO'Sは将来的には別会社で運営していきたいという。HERO'Sはまだ走り出したばかりのイベントということもあり、現在は“HERO'S実行委員会”という形でみんなで協力し合って運営している状況。谷川代表もK-1ではイベント・プロデューサーだが、HERO'Sに関しては裏方の一人にすぎず、前田スーパーバイザーも実行委員会の一人であって、競技に関する権限は現時点ではないとのこと。そのため責任の所在が分からず、今回のような問題が起こった部分もある。今後はK-1における角田審議委員長のような存在も検討していくようだ。
 その問題とは別に、桜庭と対戦したスミルノヴァスが『トレーニングモンタージュ』&フード付きロングガウンで入場したことに関しては、「あれは僕も知らなかったんですよ。もう腹立って『なに勝手なことやってんだよ!』とか思ったんだけど、あとから聞いたらZSTに出たときから、あの演出でやっていたみたいなんですよ」と、意図的な演出ではないことを強調。またライトヘビー級の試合が1R10分になったのも桜庭の要求をスンナリ飲んだからではなく、まだHERO'Sのルールは模索中のため“実験的”に採用してみたとのこと。今後1R5分になる可能性もあるそうだ。
 ちなみにその桜庭に関して、谷川代表は「昨年のミドル級トーナメントでHERO'Sの色ができたと思ったが、桜庭選手が出てきたことでKIDや元気では出せない新しい色が出た。やはりスゴイ。試合もレフェリーの問題はあったけど、桜庭らしい試合だった」と感想を述べた。

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