プロレス、格闘技、IT、デジタル、iPod、Macなどの情報をお伝えするウェブマガジン[angle JAPAN]

›2006年12月30日

上井駅はメカ最強決定戦から格闘プロレスまでの、振り幅の大きさが持ち味か

Posted by TEAM-angle at 23:34 / Category: 【プ】BML・UWAI STATION / 0 TrackBack

061230_Uwai-1.jpg 30日、後楽園ホールで行われた上井文彦プロデュース興行『UWAI STATION2』。この大会の詳細は、バトル三昧で全試合写真付きでお伝えしているので、ぜひご覧下さい。
 この大会は上井プロデューサーらしく、バラエティ色の強いUWAI28号vsメカマミーの“メカ最強決定戦”から、総合格闘家の毛利昭彦と浜中和宏のプロレスデビュー戦という“格闘技色の強いプロレス”まで、非常に振り幅の大きいものだった。そんな大会のトリを務めたのが、柴田vs浜中の一戦。
 浜中はプロレスデビュー戦だったにも関わらず、筋骨隆々の肉体から繰り出されるパワーと、アマレス仕込みのテクニックでガンガンいくと、柴田もスカすことなく真っ向から勝負。お互いにドラスク→足4の字を出したり、バチバチ蹴り合ったり。10分足らずの試合だったが、場内は終始沸きっ放しだった。
 最後は柴田がバックドロップ→FK→ペディグリーをクラッチを離さないまま2連発→アームブリーカー→腕極め卍固めという怒濤の攻撃で、ようやく浜中を沈めた。試合後、浜中は「今日は僕のためにありがとう!」とマイクで叫ぶことなく、柴田に対して詰め寄っていき、張り手を見舞っていった。柴田もこれに応え、ヒザ蹴りを入れて場外に放り投げるという荒れ模様。門馬、ライオンに続き、柴田にまた1人いいライバルができた。

061230_Uwai-2.jpg この日プロレスデビューを果たしたもう1人の総合格闘家、毛利昭彦。オープンフィンガーグローブとレガースを着用してきた毛利は、身体は細いが、ビクトルヒザ十字や雪崩式腕ひしぎなどキレのある関節技と、いかにも気の強そうな感じでの打撃で飯伏をKO寸前まで追い込んだ。
 最後は同じ打撃を得意としながらも、キャリアでは絶対的に上回っている飯伏が意地の超強引ジャーマンで投げてみせ、3カウントを奪ったが、あれほど飯伏が熱くなってた試合は珍しい。それだけ毛利の健闘が光っていたということだ。

 このほかにも、19歳のフジタ“Jr”ハヤト相手に、61歳のドン荒川が久しぶりにグラウンドテクニックを披露したり、鈴木みのるとノートンのあいだに新たな因縁が生まれたりと、ウルティモ・ドラゴンとスペル・デルフィンの久しぶりの絡みはあまりしっくりこなかったが、ウルティモの入場テーマが通常の『セパラドス』ではなく、なぜかサスケが歌うバージョンの『セパラドス』だったり、試合前にリングにトラブルが起こり、菊タローがリングを直しに入ってきた瞬間に、リング上のデルフィンと目が合ったりと、見所の多い大会ではあった。

061230_Uwai-3.jpg そして何より前半戦をかっさらっていったのは、UWAI28号vsメカマミーだろう。UWAI28号を操縦するのは、UWAI28号の製作者であり、電気技工士をしている上井駅長の実兄ということだったが、あれはどう見ても……いや、やはり駅長にそっくりなお兄さんなのだろう。なにせ「電気ですかー! 電気があればメカマミーにも勝てる! メカの中のメカ、UWAI28号出てこいやー!」なんて、初めて人前に出てきて舞い上がちゃった素人さんみたいなダジャレを叫んでいたし。
 そんな上井兄にもマイクが仕込んであったため、試合中「最高だよ!」「ムーンサルトいこう!」「お前は鉄人なんだから最後はルー・テーズだ!」など、操縦者の指示が観客にも聞こえるというのも面白かった。メカマミーはドリルやパウダー、ロケットパンチも出していったが、28号は巨体の割に動けるし、打たれ強さまである上、最後は上井兄の笛というナイスアシストもあって、ヘソで投げるバックドロップで28号が勝利。
 上井プロデューサーは大会終了後、「メインがすべてじゃないですか。やっぱりメインが締まるか締まらないで、(お客さんの)帰りの雰囲気が全然違いますからね。今回は僕のやったUWAI28号という軟らかい部分と、総合格闘家の毛利昭彦君と浜中和宏選手の両方に受けてもらったことで、僕的には非常に振幅の大きいマッチメークができたと思う」と満足気に語った。
 さらに「こう言ったら怒られるかもしれないけど、猪木さんに見てほしかったですね。猪木さんにメインの試合、それから飯伏君と毛利君の試合を。まだまだ合格点はもらえないかもしれですけど、素晴らしい選手がまだプロレス界に残っているということが分かった。周りは四面楚歌ですけど、総合格闘家に助けられた」と、総合格闘家を使った“格闘プロレス”ならば、辛口の猪木も満足するんじゃないかという思いもあるようだ。
 また、上井プロデューサーは自身がブッキングした総合格闘家の、プロレスへの適応力を絶賛。「総合格闘家の人が、プロレスをやるのは呼吸法も違うし(難しい)。誰とは言わないがある有名な(総合格闘家の)選手が1分半プロレスをやって、控室で真っ青な顔してへたり込んだ選手もいた。今日、浜中選手は10分くらいやったが、あれだけ休む間もなく試合ができるんだから、プロレスデビュー戦とは信じられない」と語り、「できれば毛利選手、浜中選手、門馬選手の揃い踏みを(来年の)4月くらいにやってみたい気持ちになった」と夢を膨らませた。
 柴田に対しては「BMLのときからプロレス大賞で賞が獲れるようにって話していたけど、獲れなかったので、来年こそはぜひ獲ってほしい」と、さらなる活躍に期待を寄せている様子。
 最後に、上井駅自体については「やることが大事。ハッスルとDDTの興行を見に行って、継続は力なりだと思った。上井ステーションに根付いたファン、見に行きたいというファンを作っていきたいです。上井ステーションワールドを作っていきたい」と語っているところをみると、今日みたいな振り幅の大きいマッチメークを基本として、地道に上井駅ワールドを1つ1つ作り上げていく気のようだ。

【angle JAPANは休刊中。プロレス・格闘技のニュースや試合リポートは下記のサイトで!】
btln-banner_468-60.gif