プロレス、格闘技、IT、デジタル、iPod、Macなどの情報をお伝えするウェブマガジン[angle JAPAN]

›2007年06月29日

レスナーがアングルにIWGPベルトを進呈! 猪木は何も語らず会場をあとに

Posted by TEAM-angle at 23:49 / Category: 【プ】IGF / 1 TrackBack

070629_IGF-1.jpg 29日、両国国技館で行われたIGF(イノキ・ゲノム・フェデレーション)の旗揚げ戦『闘今BOM-BA-YE』。前代未聞の旗揚げ戦にして、全対戦カード当日発表という非常事態の中、開催されたが全試合の詳細はナイガイモバイル☆バトルでお伝えしているので、ぜひご覧ください。
 IGFのメインを飾ったのは当初の予定通り、ブロック・レスナーvsカート・アングルの一戦。お互いにWWEでトップに立ち、MMAにも興味を持っているレスリング出身の選手だけに、「場外カウントなし」「反則カウントなし」「原則としてシングルマッチのみ」「グローブの着用OK」という“格闘技色の強いプロレスルール”を採用しているIGFには向いているタイプかもしれない。
 レスナーのベリートゥベリーに、アングルは投げ捨てジャーマンで対抗し、アングルのアングルスラムに、レスナーはバーディクトで対抗と、一進一退の攻防を見せた両者。必殺のバーディクトをカウント2で返されたレスナーは、何と掟破りのアンクルロックに。タップアウト寸前まで追い込まれたアングルだが、本家の意地で足を取り返すと、必殺のアンクルロックを決めてレスナーからタップアウトを奪ってみせた。
 これにより暫定IGFのエースとなったアングル。試合後、バックステージでレスナーは持参してきた3代目IWGPヘビー級ベルトをアングルに進呈! 事前にタイトルマッチという告知はなかったが、アングルは自身が保持しているTNAのベルトと共に、IWGPのベルトも肩にかけ誇らしげにアピールした。

 奇しくもアングルが今年2月に新日本両国大会に参戦した際、タッグを組んだ永田こそが本家本元IWGPヘビー級王者なのだが、新日本の関知していないところで、いつの間にか3代目ベルトが「棚橋とのIWGP戦をドタキャンしたレスナー」→「永田とタッグを組んだアングル」に移ってしまった。
 しかも、レスナーにベルト持ち逃げされて怒っていた、サイモン猪木新日本前社長が通訳を務める中、アングルは「IWGPは日本一のベルトで前から興味があった。私はWWE、ECW、TNA、そしてIWGPのベルトまで巻いた。レスナーのことは嫌いだが、奴は強い。リスペクトもしている。その世界一強いレスナーに何度の勝っているのは私だけだ」と語った。なお、IWGPのベルトを賭けてタイトルマッチ(つまり防衛戦)をやるかどうかは、猪木や主催者次第とのこと。正式にタイトルマッチとしてしまうと、新日本プロレスも黙っていないだろう。しかし、ひとまずこのベルトをIGFでは「強さの象徴」「トップの証」のようなシンボルとして使う分には問題ナシか?

070629_IGF-2.jpg 注目の小川直也はルールで許されているオープンフィンガーグローブを敢えて着用せず、「UFO」と書かれたレガースの暴走王スタイル。さらに今は亡き盟友・橋本真也さんの『爆勝宣言』に乗って入場。橋本さんも猪木の愛弟子だけに、ここはOH砲として里帰りというか、師匠孝行をしにきたといったところか。
 相手は『ハッスル』で闘ってきたコールマン。この日はコールマンのほかにランデルマンも参戦したが、セコンドには安生やKUSHIDAの姿があり、ハッスルからの特別参戦と見ていいだろう。そのハッスルから武者修行に出ている小川だが、試合序盤はハッスルを彷彿させる“お約束”の展開。終盤になって、ようやくコールマンのフロントスリーパーをSTOを切り返した小川は、STOボンバーから橋本さんとの初対決で勝利を奪った胴絞めスリーパーを決めて勝利。
 試合後、解説席の猪木から闘魂ビンタをもらって頭を下げた小川。猪木は大会前の会見で、アングル戦を熱望していた小川に関して「まずは小川も試練というか、この壁を超えないとどうしようもない。それからだね」と、久しぶりに帰ってきた愛弟子に試練を与えたと語った。師匠のもとで武者修行を積んだのち、ホームリング(ハッスル)に戻った小川は変わるのだろうか?

070629_IGF-3.jpg PRIDEからの卒業を宣言したジョシュだったが、大会前に唯一対戦したくない相手として名前を挙げていた安田と対戦することに。猪木は大会前「また安田が(大晦日のバンナ戦のような)奇跡が起こせればね」と期待をしていたが、試合はジョシュがグラウンドテクニックで圧倒し、カレリンズリフトで安田の巨体を持ち上げ、最後は腕ひしぎ逆十字固めで圧勝。敗れた安田には“教育係”の藤原組長がビンタで喝を入れてから、熱く抱擁していたが、ジョシュは「まさか安田が相手とは思っていなかった。本当にがっかりした」と不満顔。あくまでもレスナーやアングル、田村といったトップどころとの対戦を熱望した。

070629_IGF-4.jpg まさかの電撃参戦が決まった田村は、「原則としてシングルマッチのみ」のIGFマットで敢えてタッグマッチを強行。しかも“U-STYLE披露試合”と銘打ち、自分のやるプロレスは純プロレスでもIGFルールでもなく、あくまでもU-STYLEという頑固者っぷりを発揮。つまり、この試合はU-STYLEによるダブルバウトというわけだ。
 猪木信者やレスナーとアングルのレベルの高いアメリカンプロレスを見に来たIGFファンに、U-STYLEの面白さを伝えられるかどうかが鍵だったが、小武&松田の鋭い蹴りやグラウンドテクニックに田村&上山のベテラン勢は大苦戦! “強い田村”を見たがっている観客からは徐々に不満の野次が漏れ出すが、田村はその野次を納めるように鋭い蹴りや力一杯の逆片エビ固めを見せる。しかし、U-STYLEの面白さを伝えることまでは出来ないまま試合は終了。
 試合後「猪木さんの気持ちと僕のプロレスに対する気持ちが少しでも重なる部分があれば、今後も協力したい」と、意外にも継続参戦に前向きな発言をした田村。もし次回があるならば、ジョシュや小川戦や、アングルやレスナー相手にUWFスタイルで立ち向かっていく田村を見せてほしい。それでこそ田村がIGFに参戦する意義があるのではないか?

 大会開始直前の会見では「60半ばにして立ち上がった自分は、自分の中で葛藤はあったが、やってよかったな、と。横着になっている自分と向き合って、闘って。実際には世間と、ファンと、自分との闘いで、いろいろなテーマがありましたが、終わってからまた話します」と、なんだかんだあったけど“プロレス再生”に向けて動き出してよかったようなことを語っていた猪木。
 いざ旗揚げ戦の試合を見て、果たしてプロレス再生に近づいたのか? これが猪木がやりたかったことなのか? 次はあるのか? いろいろ聞いてみたいことがあったのだが、なぜか猪木は大会終了早々に会場をあとにしてしまった。不満だったのか? はたまた、またもトラブルなのか? イノキゲノムとは一体何だったのだろうか? 答えはまだ分からない。

 なお、IGFプロレスリング実行委員会から「今後IGFはプロレスというジャンルそのものを再生させたいと考えています。不明確な主催者発表動員・安易なストーリーなど、すべてが賢明な顧客に見透かされている現実があります。IGFはそういった悪しき慣習を排除し、どこの団体ともしがらみのない新参企業だから出来る構造改革を目指していきます」という表明があった。ただし、「第2弾開催等は一切決まっておりません。商業主義に走って安易な妥協をせず、着実に出来ることから少しずつ完成度を高めたいと思っています」という一文が添えられていた。

【angle JAPANは休刊中。プロレス・格闘技のニュースや試合リポートは下記のサイトで!】
btln-banner_468-60.gif