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›2007年07月17日

前田SVが田村をバッサリ! 柴田がグレイシーに敗れ、船木が復帰を宣言

Posted by TEAM-angle at 03:00 / Category: 【格】HERO'S(ROMANEX) / 0 TrackBack

070716_HEROS-1.jpg 16日、横浜アリーナで行われた『HERO'S 2007 ミドル級世界王者決定トーナメント開幕戦』。試合の詳細や試合後の選手のコメントなど、地上波放送には乗らなかった部分も含めてバトル三昧では詳しくお伝えしていますので、ぜひご覧ください。
 田村が事前に「PRIDEの田村潔司としてやったほうが面白い」と発言したこともあって、メインの煽りVではレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの『Guerrilla Radio』(PRIDE中継のオープニングテーマ)をBGMに使い、PRIDEからの刺客として田村を紹介。相手の金泰泳が空手家ということもあって、K-1vsPRIDEとして煽った。しかし、いざ田村が入場すると、コールするのは古田リングアナだし、リングサイドからは前田SVが見守っているし、まるでリングス。そんな何だか不思議な雰囲気で試合は始まった。
 試合は金のローを中心とした打撃に、田村も打撃で対抗しつつ、事あるごとにタックルを仕掛けてグラウンドに持ち込むが、金のガードが堅くて田村が攻めきれないという展開が続いた。そうなるとローをもらい続けている田村の右足には着実にダメージが蓄積していく。何とか延長Rまで持ちこたえたが、最終的な判定負けは致し方ないところ。

070716_HEROS-2.jpg 試合後、足早にリングを降りていった田村は、しばらくしてからアイシングした右足を引きずりながらインタビュースペースに現れた。「やっぱりローキックは(効いた)……う~ん、(金選手は)精神的に強いですね。思ったよりも、え~と……締め付ける力が、まぁそれは跳ね返せればいいんですけど、まぁ1つの型を持っている選手で、その型にハメられたカタチですね。タックル入ったあとはパスを狙っていたんですけど、思った通りにいかなかった」と試合を振り返った。
 そして今後のHERO'S参戦に関して「負けてしまったので、個人としては上がる資格はないかなと思いますね。こういう自分に対してオファーがあれば(考えたい)。あとは自分の気持ちですね。本当は落としちゃいけない試合だと思うんで、次はちょっと僕個人的にはしょうがないかなと。(秋山戦に関しては)次への階段を踏み外してしまった状態なので、勝負論でいうなら自分が出る資格はないと思う。でも自分の中では対秋山というのは、クリアしなくてはいけない問題はあるが、大晦日の時点でやりたい気持ちはあるが……」と、やはり田村にしてみれば、秋山戦はそのためにHERO'Sに参戦してきたと言ってもいい一戦。それだけに“ここでつまずくとは……”というショックを受けている様子だった。
 その田村の試合に関して前田SVは「ハッキリ言って田村の準備不足。でも昨日今日の話じゃないですよ。一番最初にそう思ったのは、(2003年8月の)吉田秀彦戦のとき。何か『アレ?』っと思ったけど、今回はちょっと話にならないな。タックルだけであとは何もできないじゃないですか。ああいう試合をしたことに関して、さすがにファンも今の田村の現状に驚いたんじゃないですか。吉田戦を見て、このまま行ったらどうしようもなくなるなと思ったら、案の定だった」とバッサリ。前田SVは“田村凋落”の原因を、リングス後期から自分のジムを作り、練習環境が自分のジムの中の仲間内だけにとなり、ジムの経営や指導にも時間を取られるようになったことで、「答えの分かっているスパーリングしかやっていない。対応力がなくなってきている」と分析。
 「なまじっか周りが孤高の天才とか持ち上げるから、本人もその気になってっていう悪循環! 田村を見ていると、ピークが終わってしまっているように見える。秋山とやるのは面白いけど、いまの田村を見ていたらその前にやることがあるんじゃないか? 本来、素質とかも持っている選手なんだから」と、厳しいながらもベテランとしてまだ出来ることがあると前田流の檄を飛ばした。

070716_HEROS-3.jpg その一方で、この日の“サプライズ”として元パンクラスで現ARMSの船木誠勝が、大晦日に総合格闘家として現役復帰することを宣言。柴田とARMSを始めた頃から、もう一度選手としての目線でリングを見たら、またやりたくなった・やらなければいけないと思ったという。
 リング上では「強い相手なら誰でもやりたい」と言っていた船木だが、ヒクソンとは「できればもう1回」。さらに同世代の桜庭や田村の活躍が、現役復帰を決めるキッカケの1つとなったということもあって、対戦も視野には入れているようだ。
 「引退した7年前と比べてパワーアップしている部分はある」と語った船木だが、そうは言っても現在38歳の船木は「肉体的にはギリギリ」とも語っている。それだけに、今回に現役復帰は柴田にも前田SVにも相談することもなく、最初から最後まで1人で決めたという(左の記念撮影をする際、カメラマンからガッツポーズを要求されると、前田SVは「俺は復帰するわけじゃないよ」と言って笑った)。
 確かに船木の現役復帰というのは、考えもしなかったサプライズではあるが、船木は誰に相談することもなく現役復帰を決め、谷川代表には大会2日前の14日だったと語った。谷川代表が「日本の総合格闘技の流れを変えなきゃいけないと思っているので、いろいろな仕掛けを考えています!」と最初に横浜大会でサプライズがあることを示唆した発言をしたのは10日のこと。
 この時点では船木が現役復帰を決めたことは知らなかった(決まっていなかった)と思われるだけに、本来予定していたサプライズは船木の現役復帰宣言ではなかったのではないか?
 そこで総評を述べる谷川代表に、外国人記者からズバリ「サプライズは五味選手の参戦という噂があった。結果的には船木の復帰だったが、五味選手の参戦は将来的になるのか?」という質問が飛んだ。苦笑いの谷川代表だが「五味選手にももちろん興味はあります。ただ契約がどうなっているのかが分からないので、慎重に考えたい。五味選手もHERO'Sに興味は持っていると思う」とハッキリと答えた。真相やいかに?

070716_HEROS-4.jpg 注目された柴田勝頼vsハレック・グレイシーの“2007年度版プロレスラーvsグレイシー”。桜庭がグレイシーハンターとして一気にブレイクしたように、柴田にも第3世代グレイシーと名勝負をという期待が感じられるカード。道衣を着て入場したハレックに対し、黒いショートタイツの柴田というビジュアル的にも分かりやすい両者。
 柴田のパンチをもらい、直後にグラついたハレック(試合後、ハレックは「あれはパンチのダメージではなく、姿勢を直そうとしたときにバランスを崩しただけ」と発言)。大きく場内が沸く中、柴田が一気にラッシュしたが、グラウンドに誘い込んだハレックはまるでヒクソンのようにジワジワとマウントを取っていくと、いつの間にか腕を取って腕十字へ。回転して逃れようとした柴田だが、仰向けになったことでハレックは足のフックを決め直し、完璧に腕十字が極まり柴田は無念のギブアップ!
 まさか、これまで何度もプロレスラーがグレイシーに腕十字で負けるという“悪夢”が完全再現されるとは……。そんなヒクソンらしい雰囲気を感じさせるハレックだが、自身も「ヒクソンのスタイルを彷彿させると言ってもらえたのは嬉しい」と語っていた。
 また面白いことに谷川代表によるとハレックは「ボクは三男だが、兄弟の中では一番弱い」と言っているらしい。つまり第1回UFCでホイスが優勝したときに、「兄のヒクソンのほうが私より10倍強い」と言っていたことまで彷彿させるのだ。谷川代表もい「ハレックは予想以上。ホドリゴとかと比べると、ものすごいグレイシーっぽいのが来た感じ。プロレスvsグレイシーの10年戦争は終わらない」と嬉しそうに語った。

 なお、この日はオープニングファイトに出場したRYOのセコンドに実弟の崔領二(崔は夜にZERO1・MAXの後楽園大会があったため速攻移動)、宇野と対戦して敗れた永田克彦のセコンドには、実兄で現IWGPヘビー級王者の永田裕志、柴田のセコンドには船木と共に元パンクラシストの山田学、そしてスーパーファイトに出場したアンドレ・ジダのセコンドと、テレビ中継の解説として桜庭和志……と、出場選手以外にもなかなかプロレスファンの心をくすぐる顔ぶれが見られた。

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