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›2007年08月28日

U系第2世代の桜庭vs第3世代の柴田、その先に桜庭vs船木、そしてヒクソン!?

Posted by TEAM-angle at 19:19 / Category: 【格】HERO'S(ROMANEX) / 0 TrackBack

070828_HEROS-1.jpg 28日、都内のホテルで『HERO’S 2007 ミドル級世界王者決定トーナメント決勝戦』(9月17日、横浜アリーナ)の記者会見が行われた。会見の様子や発表された対戦カードなどはバトル三昧で詳しくお伝えしているので、ぜひご覧ください。
 ライトヘビー級注目の日本人対対決である桜庭vs柴田が早くも実現。桜庭が「山本(宜久)さんを倒したパンチ力もあるし、バランスのいい選手」と評価すれば、柴田も「非常に頭が良く、数少ない尊敬できるプロレスラー。入場から試合から闘い方、すべてにおいて表現力がズバ抜けていて普通の選手じゃない。プロ意識が素晴らしいレスラーですよね」と謙虚に答えた。すると柴田のコーチであり、自身も今年の大晦日に現役復帰することを発表した船木が、何と「大晦日(の復帰戦)に桜庭選手と対戦したいです。その前に弟子である柴田とやってくれるということなので、柴田とやったあとに(自分と対戦するかどうか)決めてもらいたい」と、突如桜庭に対戦表明!
 桜庭vs柴田戦で愛弟子の柴田が敗れたあとなら分かるが、まだ試合すらしていない段階での挑戦表明というのも異例。船木はその理由を「谷川さんと相談したら『今日言ってください』ってことだったんですけど(苦笑)。柴田が負けて当たり前みたいで、ちょっと変な会見ですよね。(桜庭とやりたいというのは)柴田が勝っても負けても関係ないです」と、柴田が負けた場合に弟子の敵討ちとかそういうことではなく、あくまでも桜庭vs柴田とは“別物”として考えてもらいたいからこそ、このタイミングでの対戦表明となったようだ。
 それというのも、今年のDynamite!! USAでの桜庭と田村のやり取り(=桜庭が欠場となった場合、田村が急遽代打として出場するつもりだったこと)を聞いた船木は、「同世代の桜庭があれだけ頑張っているのに、俺は解説なんかしていていいのか?」と思ったのが復帰を決めた最大の理由だという。だから船木は「ブランクのある人間(=自分)と、自分のいなかったあいだに活躍していた人間が交わってみるのが一番いい」と語り、復帰戦の相手に桜庭を希望した。

070828_HEROS-2.jpg かつてPRIDEのリングで「フランク(シャムロック)選手とやりたいです」と発言した際、「船木さんとやりたいです」と聞き間違われ、マスコミを賑わせたことのある桜庭だが、船木からの突然の対戦表明にも「今回はぜひ船木さんと試合をしてみたいとは思います」と乗り気の様子。チーム名も庭では狭いので、少し大きな畑にという理由から“チーム桜畑”と決まり、新商品のSAKU扇子を扇ぎながらいつも通りニコニコ。
 一方、自分が対戦する相手に師匠も対戦表明するという何だか複雑な状況にある柴田だが、「まずは自分の試合なんで。こういう場面で自分が組まれたっていうのは、いろんな意味があるのかもしれないですけど、そういうのを関係なく試合をします」と、とにかく自分の試合に集中したいといった様子。
 そんな様子を見ていた前田日明スーパーバイザーは「U系同士の試合なんですよね。さっき控室で船木が桜庭に『柴田はパンチのスピードが速いから気をつけて』って言ってるんですよね(苦笑)。『なんで相手選手にそんなこと言ってるんだ?』って聞いたら、『自分にとってはどちらも後輩なんで』って言うんで、なるほどなぁと。自分はUWFをやってて、船木は第2世代として期待していましたし、HERO’Sにこういう選手が集まってくるのを感慨深く思ってます。柴田と桜庭には、心に残るようないい試合をしてもらいたい。あと船木と桜庭という対戦も1回やらせたい」と、とても感慨深げに語った。
 谷川代表も「偶然ではあるが、前田さんが作ったUWFの選手がせっかくHERO’Sに集まってきているので、この流れを止めたくない」と、この“U系集結”を今後も後押ししていく考えを明かした。9・17横浜大会では、まず“U系第2世代”の桜庭が、“第3世代”となる柴田と対戦するが、オープニングファイトでは柴田と同じ第3世代となる桜庭の愛弟子と田村の愛弟子が、対抗戦というカタチで激突することも決定した。
 「ぼくはU系ではなく、ユン・ドンシクと一緒に練習しているので“ユン系”です」と言って笑いを誘った桜庭だが、「若い選手が試合に出るのも必要だし、若い選手に出てきてほしい」と次世代(=第3世代)のチーム対抗戦には賛成の様子。「残念ながら自分はUWFには入っていないので。まぁ見たいように見てくれたらいい」とUに関しては素っ気ない態度を見せる柴田だが、師匠の船木は「柴田はプロレスラーとか、自分が教えてるってことで、今回も桜庭選手とカードが組まれましたけど、本当は同じ年の格闘技の選手とドンドンやってほしい」と桜庭同様に若い選手同士がぶつかり合うことには大賛成。このチーム桜畑-U-FILE-ARMSのU系第3世代対決が、Uの新たな歴史となるのか。どんな選手が飛び出してくるか注目したい。
 また船木は対戦表明した桜庭とは同い年で、共にU系第2世代となるのだが、若い第3世代を相手にすることに関しては「勝ち負けだけで決められると辛いが、取り組む姿勢とか、いまの自分たちの世代にしか出せないものはあるはず。桜庭選手はいつも『いい試合ができれば』と言っているが、いい試合がしたいだけなのに、秋山(成勲)選手とああいう結果になって悔しかったと思う。すごく腹が立った気持ちはよく分かる」と、桜庭の闘う姿勢に共感するからこそ対戦したいし、若い世代に何かを残してやりたいという気持ちが強いようだった。それだけに、恨みなどの感情だけで船木との対戦を表明しているパンクラスの北岡悟との対戦には、「そういう闘いには興味がない。言いたいことの半分くらいは分かるが、誤解している部分もあるので、このままの方向で行ってほしくない」と答えた。

070828_HEROS-3.jpg そんなU系とは切っても切り離せない存在であるヒクソン・グレイシーも、このタイミングで再び表舞台に戻ってくることになった。
 当初ミノワマンのHERO’S第1戦の相手は、柴田を破ったハレック・グレイシーの予定だったが、ハレックが肩をケガして欠場となったため、急遽ヒクソンの一番弟子であるケビン・ケーシーに対戦相手が変更になった。その結果、ケビンのセコンドとしてヒクソンが来日するという思わぬ副産物を生んだのだ。
 ヒクソンと同い年で、対戦こそ実現しなかったが何かと因縁深い前田SVは「ヒクソンは高額なギャラを要求したようだが、いまこれだけ総合バブルの中どこもヒクソンを取ろうとしていない。そのことをもっと理解して頭を冷やしてほしい。彼に会ったら『試合をすることが大事だよ』と言ってあげたい。船木がまたヒクソンとやるなら自分はセコンドにつく!」と、“打倒ヒクソン”熱がやや再燃している様子。船木は「まず握手をして、彼の気を体で感じたい」とヒクソンとの再戦よりも、いま興味があるのは桜庭戦といった感じ。また、PRIDE時代は何度もヒクソン戦が噂された桜庭は「そういう機会があれば」と当時と変わらぬスタンスだったが、「会ったら『こんちには』と言うと思います。その後はお互いに目を合わさずにさーっと(離れていく)」と、やはり「縁がない」という気持ちが強いようだ。
 最後に船木は「単なる勝負だけだと、最後は何も残らなくなる。総合格闘技はとくに歴史が短いですから、消そうと思えば消せると思う。ほとんどUFCに取られてしまっているから、いま日本にはもうコレ(=U系絡みの対戦)しかないと思います。でも、ここでヒクソン選手が表舞台に出てくるっていうのは縁だと思います。そういうのも含めて、1回“精算”する時期なのかもしれないですね。精算した上で何が残るのか、そういう時代に入る気がします」と語った。

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