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›2007年10月15日

協会の設立と公明正大で透明性のある会社運営で、総合格闘技をメジャーに

Posted by TEAM-angle at 18:37 / Category: 【格】SRC・戦極 / 0 TrackBack

071015_WVR-1.jpg 15日、都内のホテルで総合格闘技の新イベント運営会社「ワールドビクトリーロード」の設立と、「日本総合格闘技協会」設立の記者会見が行われた。会見の詳細はバトル三昧をご覧ください。
 PRIDEの事実上の消滅によって多くの選手やファンが宙に浮いた状態の現在、「誰かが立ち上がらないといけない!」と思った勇士が集い、新イベント開催に向けて動き出したという。まだイベント名(公募で決定)はもちろん、参加選手、ルール、開催日時、場所、規模、地上波中継の有無などは一切「発表できる段階ではない」とのことだが、とりあえず今回は不安になっているファンに、「こういう動きがある」ということを伝えるための会見だという。
 PRIDEは闇社会とのつながりが噂されたことが、結果的に消滅につながり、総合格闘技全体にダークなイメージがついたが、今回の新会社ワールドビクトリーロード(以下WVR)は、そういうことがないよう公明正大な運営を行うため、イベント運営会社とコミッション委員会を分離。コミッション委員会の会長には元警視総監の井上幸彦氏、副委員長には元大蔵省事務次官の篠沢恭助氏と、衆議院議員の松浪健四郎氏が就いた。コミッション委員はコンプライアンスの検証のほかにも、タイトルの制定やルールの決定・裁定も行う。
 WVPの社長には木下工務店の社長でもある木下直哉氏が就任。木下社長は「総合格闘技というと不透明なところがたくさんある印象だが、今回はコミッショナー制にし、コミッショナーと相談しながら運営していきたい。これにより透明かつ公平な運営ができると思っている。これこそがファンや選手が望んでいた格闘技ではないかと思っています」と抱負を語った。
 なお、今回の話はPRIDEがUFCに売却された今年春頃から動き始めたそうだが、先日PRIDE FC WORLDWIDEから全員解雇が通知された旧DSEの社員を、WVRが引き継ぐ予定はないという。ただ木下社長は「我々の考えに賛同してくれる方なら大歓迎」と、向こうにそういう気があるなら受け入れるという気持ちはあるようだ。

071015_WVR-2.jpg それと同時に発表されたのが、日本総合格闘技協会の設立である。日本が発祥地であり、今まで散々日本で盛り上げてきた総合格闘技だが、今やアメリカなどの人気に押されて日本はかなり下火になってきているのが正直なところ。
 そこで、これまでプロレス界や総合格闘技界に多くの選手を送り込んできた日本レスリング協会の福田富昭会長が中心になって、総合格闘技の統括から選手の獲得や交流、選手の競技力の向上と強化、そして選手育成をするための協会を設立することになったという。副会長には衆議院議員で元プロレスラーの馳浩氏、ドン・キホーテ会長の安田隆夫氏が就任した。
 会見にも出席した安田氏は「総合格闘技は一般的になマイナーにカテゴリされるが、競技者の数やファンの数でいえば極めてメジャーなスポーツ。にも関わらず、スポーツとして競技体系が成立していないが故に、一般紙やNHKで取り上げられることがない。増してPRIDEという大きな団体が興行を出来ない状況になり、多くの選手が宙に浮いている状態。その能力を発揮する土俵すら与えられないのは不条理だ。例えば流れる川に我が子が落ちたとして、そこに母親が見ていた。だが、その母親には泳ぐ力がなかったら助けられません。まったく赤の他人でも泳ぐ力があれば助けられます。ある意味で私は、この格闘技業界とは関係のない赤の他人だが、多くの選手が不条理に苦しみ、悩み、アイデンティティを発揮できない状況に際し、微力ながら立ち上がった次第です」と、今回のプロジェクトに参加した理由を語った。
 福田会長は「総合格闘技協会が将来的にJOC(日本オリンピック委員会)に加盟する可能性も大いにある」と語り、元々プロとアマの境がないレスリングなので、「現役メダリストであっても、選手が希望するなら(総合の試合への出場は)問題はない」という。ただ、そうなると難しくなりそうなのがルールだ。
 福田会長は「総合格闘技というのは、なるべく格闘技に制限を加えないことだと思う。ただ、危険な技に関してはキチンとコントロールしないといけない」と語った。ようは一発で選手を破壊するような技は禁止にするが、基本的にはなんでもありが総合格闘技。選手を破壊するようなことは起きていないPRIDEやHERO’Sで採用されているルールを参考にした上で、ちょっと違う要素を取り入れるつもりで、階級に関しても再考するのだそうだ。また、総合格闘技にはベースがレスリングの選手以外にも、柔道やキックボクシングなど、様々な競技をベースにした選手が参戦してくるが、現段階ではあくまでもレスリングに関しては窓口が広いというだけで、例えばプロ・アマの規定が厳しい全柔連に何かを呼びかけるようなことはないという。また、現在総合格闘技を行っている他の団体やプロモーションと、協力なり提携なりの話し合いなども現時点では行われていないようだ。
 ルールに関して、プロの総合格闘技イベントを主催することになるWVRの木下社長は、「コミッショナーに承認して決めようと思っているので、(協会が決める)アマチュアとプロのルールをどこまで採用するかは、コミッショナーとの話し合い次第」と語った。
 WVRが主催する総合格闘技イベントが、PRIDEに替わるだけのイベントになるかどうかは現時点では分からないが、“PRIDEのない日本”を良しとしない人たちが動き出したのは間違いない。FEGの谷川代表がHERO’Sで「PRIDEっぽいこと」をやるのに続き、かつてPRIDEと提携した日本レスリング協会の福田会長が、木下氏や安田氏と協力して今回の総合格闘技協会とWVR設立に動いた。気になるのは、“PRIDEを作ってきた”旧DSEスタッフの動向。どちらかと合流するのか? それとも第3のリングを立ち上げるのか?

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