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›2008年01月23日

三崎vs秋山は予め「2試合やる」という話だったが、三崎は戦極に勝ち逃げ!?

Posted by TEAM-angle at 18:00 / Category: 【格】PRIDE・やれんのか! / 0 TrackBack

080123_Akiyama-1.jpg 23日、都内のホテルで秋山成勲が、昨年大晦日に『やれんのか!大晦日!2007』(さいたまスーパーアリーナ)で行われた三崎和雄戦の試合結果が「三崎のKO勝ち」から「ノーコンテスト」に変更になったことを受け、FEG谷川代表と共に緊急記者会見を行った。会見の詳細はナイガイモバイル☆バトルをご覧下さい。
 秋山サイドからの抗議を受けて、やれんのか!競技陣が改めて検証・審議を重ねた結果、22日に「反則とも反則でないとも取れるが、事前に選手には“疑わしきは罰します”と通達していた。よって今回はノーコンテストが適切」という見解が発表されたわけだが、谷川代表は「秋山選手が四点ポジションのときに蹴られていたので、個人的には(三崎の)反則かなと思った。HERO'Sは元から四点ポジションでの蹴りがない。それと比べて、四点ポジションでの蹴りがあるのがもとで作ったルールでやってきた旧PRIDE勢とは、若干の認識の違いというか解釈の違いがあるのを感じた。あの行為をアドバンテージと取るのか、反則と取るのかという点で。その上でノーコンテストとなったことに関しては、“こういう裁定なんだ”ということで個人的には納得している」という見解を述べた。
 そして秋山は「見ているファンも、選手全員も、レフェリーも、ルールに基づいた上で判断してもらうことが次につながると思う。そういう意味でノーコンテストという結果も、例えノーコンテストじゃなかった場合でも、審判団に任せたジャッジなので受け入れようと思っていた」と、抗議文提出→審判団が改めてルールに基づいて検証→出た結果ならば、どういう結果になっても受け入れるつもりだったという。
 秋山は試合後に三崎がマイクパフォーマンスをしている時点で、「あの蹴りはおかしいんじゃ?」という疑問があったそうだが、その場で抗議することで感情的に揉めるのはよくないと判断。試合後に改めてVTRを見たり、周りの人間と検討した上で、やはり「あれは反則じゃないか」ということで提訴したという。しかし一昨年の桜庭戦で犯した自身の反則行為のこともあり、「お前が言うな!」と言われることなども考え、かなり躊躇したそうだが、谷川代表が今後も大連立の中でやれんのか!(旧PRIDE)チームと一緒にやっていく中で、四点ポジションの問題はキッチリしておいたほうが“みんなのため”になると助言し、抗議文提出に踏み切ったそうだ。

080123_Akiyama-2.jpg ただ秋山は「ノーコンテストというのは、正直私も三崎選手も、ファンの皆様も全員が全員しっくり来ていないと思うので、スッキリさせたい気持ちはある」と再戦をして白黒ハッキリつけたい意思はあるとしながらも、鼻の骨折や靱帯の損傷など完治していないケガがあり、復帰の時期すら未定とのこと。
 それでもやはり気になるのは再戦をやるのか、やらないのか、やるならどこのリングでやるのかという点だが、谷川代表から再戦のことも含めて衝撃的な発言が飛び出した。
 まず「いま格闘技界というのは過去の反省……過去の反省というのは、K-1vsPRIDE。いい意味でも闘ってきましたが、選手の引き抜きでお互いにビジネス面でも精神面でも、かなり傷つけ合ってきた。でも、今はもう、とくに総合格闘技界はそういう状況じゃない。だからこそ大連立していこうという気持ちで(昨年の大晦日は)やったというのが、大前提にあります。その中で秋山選手と三崎選手の試合に関しては、秋山選手はHERO'Sのチャンピオン、三崎選手はPRIDEのチャンピオンということで、お互いに背負っているものも大きいし、やってきたことも大きいので、(試合を)やる前からどちらが勝っても負けても2試合やろう、再戦をやりましょうという話をしていた」と、元々三崎vs秋山は2試合やることを前提に話し合いが行われていたことを明かした。このことは秋山には谷川代表自ら確認を取り、三崎にはやれんのか!実行委員会から予め伝えられていたはずだという(だからこそ、再戦をやらせたいがために、裁定が覆ったわけではないとも)。
 この話を踏まえた上で、谷川代表は「残念なのは、やれんのか!サイドでブッキングをしていた三崎選手が、聞くところによるとやれんのか!実行委員の人にも言わないで、他の団体のイベントに出て行くこと。これは選手のモラルとして遺憾だと思う。言葉は悪いが、大きな舞台を利用して次(=別の稼げる場所)につなげていく選手やチームは、僕個人としてモラルに反すると思う。そういう選手には断固たる態度を取っていくつもり。団体同士が対立しているのなら仕方ないが、いくらでもプロモーター同士の話し合いも出来るし、他の団体に出ちゃいけないとも思わないが、これが一番揉める要素。僕らは修斗の王者を使うときは修斗に、ZSTの選手ならZST、慧舟會なら慧舟會、パンクラスならパンクラスに話をさせてもらっている。そういうことをして、なるべく揉めないようにしながら格闘技界を盛り上げていくことが重要。秋山選手が非常に重いリスクを手負って敵地に乗り込んだ思いを考えたら、やっぱり選手はモラルを守らないとダメじゃないかというのを僕は言いたい!」と、三崎がやれんのか!実行委員の人間に何も言わないで『戦極』参戦を発表したことに苦言を呈した。
 『やれんのか!』自体は一夜限りのイベントのため、事前に三崎vs秋山戦が2試合やることになっていたとはいえ、再戦のリングがどこになるかは未定。秋山のホームリングであるHERO'Sかもしれないし、三崎が戦極をホームリングにするなら戦極かもしれない、はたまたM-1グローバルのリングかもしれない。それはその時に選手側の希望やプロモーター側の希望を聞きながら協議すればいい。ただ、再戦をいずれやることを知っておきながら、三崎が試合を組んでくれたやれんのか!スタッフに対してひと言もなしに他団体のイベントに参戦するという、“勝ち逃げ”とも取れる行為はいかがなものか、というわけだ。
 1プロモーターとしても「我々も一生懸命ドラマ作りをして選手を育てようとしているのだから、選手もキチンと筋を通してくれないと。そうしないと格闘技界がまた無法地帯になってしまう」と、また苦い歴史を繰り返してしまいそうな状況に警鐘を鳴らした。

080123_Misaki.jpg 谷川代表によると、やれんのか!実行委員の人間のほうが「(三崎から)何も聞いていない!」と憤慨していたそうで、プロモーターとして気持ちがよく分かる谷川代表がこの日の会見で、やれんのか!実行委員の思いを“代弁した”ようだ。「せっかくああいう大きな舞台を用意されて、結果も良かったんだから、挨拶くらいあってもいいじゃないですか。(選手は)プロモーターサイドとコミュニケーションは取っておかないと。そうじゃないと、今後そういう選手が増えると何のためにやっているか分からなくなる(苦笑)」と寂しげに語った。
 さらに「(他団体に)出ちゃいけないとは思っていないし、三崎選手が悪い選手とも思っていない。でも、そういう選手が増えてくると、また格闘技が悪くなる。この点については(FEGとやれんのか!は)同じスタンスだと思うし、どんな優秀な選手でも、そういうことをする選手を簡単に使うのは問題だと思う。
 笹原(やれんのか!実行委員)さんから、三崎選手も『事前に2試合やる』ということを合意していると聞いていたし。ボクシングでもリマッチってあるじゃないですか。それくらい大きな試合であることを認識しないと、ファンに失礼ですよね。そんな簡単なものじゃないじゃないですか。
 戦極サイドにも気持ちは伝えようと思っているが、これは戦極さんの問題というよりは、チーム(=GRABAKA)の問題だと思いますから。戦極さんはまだ生まれたばかりで分からない部分もたくさんあると思うので、今の時点で文句を言うつもりはないが、『そういうことをしていると敵対していきますよ』という気持ちは伝えないと。その上で戦極さんが『秋山選手を出してくれ』というのなら、真剣に考えますよ。
 三崎選手は(やれんのか!実行委員に)ひと言、「大晦日はありがとうございます。でも実は戦極から話が来ていて、僕は行きたいんです」というのがあればいいんですよ。プロモーターは悔しい思いをするかもしれないが、それはしょうがない。何も言わずに(戦極に)行ったのが問題。
 秋山選手やファンのことを考えたら、再戦をやることを求めていかないといけないが、僕はちょっとどうかと思う。まぁ見た限りだが三崎選手は悪い人じゃないと思うから、そこは心配していないけど、渡り歩いてファイトマネーを吊り上げてくるズル賢い奴もいますからね。(再戦に関して)1個人としては慎重に考えたいが、三崎選手への対応は流れもあるからやれんのか!チームにお任せしたい。育ててきた思いもあるだろうから、飛び越したくない」と、三崎個人を悪く言うつもりはないが、戦極側や三崎が所属するGRABAKA側にもうちょっと業界のことを考えてほしいと“警告”する感じだった。
 戦極サイドはやれんのか!スタッフとまだ具体的な話し合いが出来ていない段階で、「戦極の演出面をやれんのか!スタッフが担当することになった」とフライング発表したという話もあるだけに、今後FEGとやれんのか!スタッフ、そして戦極がどういう状況になっていくのか、ちょっと目が離せなくなった。

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