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›2008年03月06日

夢ではなく、リアルにこだわる戦極が旗揚げ。藤田、五味復活!吉田敗れる!

Posted by TEAM-angle at 03:00 / Category: 【格】SRC・戦極 / 0 TrackBack

080305_Sengoku-1.jpg 5日、国立代々木競技場 第一体育館で開催された『戦極-SENGOKU-』第一陣(旗揚げ戦)。試合の詳細や試合後の選手のコメントなどは、ナイガイモバイル☆バトルをご覧下さい。
 日本の格闘技界から『PRIDE』がなくなったいま、新たに2つの総合格闘技イベントが誕生することになったが、まずは先陣を切ってワールド・ビクトリー・ロードが主催する戦極が旗揚げ戦を迎えた。平日開催ということで序盤こそ客足も鈍かったが、あれよあれよという間に客席が埋まり、最終的には1万5523人という代々木競技場史上最高記録を樹立。
 それだけ関心が高かったイベントだったわけだが、オープニングではあのシャア・アズナブル(声優の池田秀一さん)の声で「夢を見るのもいいが、本物の戦いを極めてみせろ」「戦極は誇り。我々戦極はここに宣戦を布告する」という意味深なナレーション。さらに第1試合の前には、スクリーン全面に「お前ら、まだ夢 DREAM を見ているのか」という文字を映しだし、10日後に旗揚げを控えている『DREAM』をいきなり挑発してみせた!
 そんな戦極旗揚げ戦のメインを飾ったのは、エース・吉田秀彦vsジョシュ・バーネット。両者と因縁深い小川直也がリングサイドから見つめる中、試合は予想通り好勝負となった。払い腰を仕掛けてきた吉田を、ジョシュが鮮やかなバックドロップで投げてみせたり、吉田がパンチでジョシュをグラつかせれば、ジョシュも強引にぶっこ抜きジャーマンを狙ったりと、何度も場内を沸かせた。

080305_Sengoku-2.jpg 試合前の煽りVでもジョシュが掲げたテーマである“柔道vsキャッチレスリング”に対して「それはどうですかね? 僕が柔道やるわけでも、ジョシュがプロレスするわけでもないですから」と素っ気なく答えていた吉田は、パンチを中心に試合を進める。
 だが、吉田対策は万全だったジョシュは吉田のパンチを何とかかいくぐっていき、吉田が組み付いてきたところを逆に投げていこうとする。吉田が投げられまいと踏ん張ると、グラウンドに上になる。試合後、「キャッチレスリング代表として来たので」と語ったジョシュはパウンドを極力避けて、足関節狙いに。最後はクロスヒールホールドを狙っていったが、これでは極まらずヒールホールドに移行して吉田からタップを奪った。
 足にダメージを負った吉田は無言のままリングを降り、そのまま病院に直行。國保広報によると、道着が完成したのが2日前だったため、まだ道着に堅さが残っていたりした部分もあったようだが、旗揚げ戦でいきなりエースの自分が敗れてしまったというショックは少なからずあるだろう。
 対するジョシュは「とても楽しかった。彼のような友人を殴るのはやはり辛いが、お互いにルールに基づいた上でいい試合はできたと思う。皆さんはどうでしたか?」と、インタビュースペースにいたマスコミ陣に逆質問。マスコミ陣から一斉に拍手が送られると、満足そうな表情を浮かべた。なお、ジョシュは観戦に訪れていた小川にはIGFで敗れているが、「彼との間には友情関係はないので、今度は本気の戦いで勝負したい」と総合ルールでの再戦を持ちかけた!

080305_Sengoku-3.jpg 煽りVでは「新日イズムか、猪木ゲノムか。相変わらずの野獣が出陣!」と紹介された藤田和之は、何と猪木事務所所属としてPRIDEに参戦していた頃に使用していた『炎のファイター~オーケストラバージョン~』に乗って入場。赤いタオルこそ首にかけていなかったが、赤いシューズを履いて(試合前いは脱いだ)入場した藤田のセコンドにはマルコ・ファスやケンドー・カシンがつく。なお、藤田は試合後、テーマ曲を戻したことについて「初心に返るというか、自分をもう一度見つめ直すということで。根底にある猪木会長の闘魂は消えることなく、燃えていますので」と説明した。
 前日会見の席であわや乱闘寸前というほどいがみ合った藤田とトンプソンは、ゴング直前にも激しく睨み合う。K-1では“バッドボーイ”バダ・ハリも必殺のローリングサンダーでKOしているトンプソンだが、この試合が総合デビュー戦。しかし、藤田も約1年ぶりの試合となる。
 K-1ファイターのグラハムは当然パンチで攻めていくが、藤田は怯むことなく素早いタックルでテイクダウンを奪う。そこから一気にパスガードしてサイドポジションを取ると、何とノゲイラの必殺技であるスピニングチョークを極めていき、グラハムからギブアップを奪ってみせた。
 まさに“新生・藤田”を見せつけるような試合展開でグラハムを圧倒した藤田。試合前はあれほど罵り合った両者だったが、試合後はスポーツマンらしくノーサイドで健闘を称え合った。藤田は試合後、グラハムのパンチを「ガードの上からでも効いた。石の拳とよく言うけど、空手家っていうのは恐ろしい」と評し、グラハムは「またトレーニングして戻ってきたい。あくまでも私のバックボーンはK-1というか立ち技だが、これからもMMAを続けていきたい」と総合継続を宣言した。

080305_Sengoku-4.jpg 約1年ぶりの試合で、過酷な減量をした上で強敵と対戦することを選んだ五味。ファンの期待も大きい中、白いTシャツに白を基調とした新コスチューム、そして新しい入場テーマ曲と、様々な部分をリセットして戦極に参戦したきた五味だが、序盤はやはり動きが硬いのか、ラドウィックのパンチが顔面をかすめ、場内が大きくどよめく。
 しかし至近距離でのパンチの打ち合いになると、五味のパンチがラドウィックの顔面にクリーンヒット! ラドウィックも尻餅をつき、顔面から出血も見られたため、思わず両手を広げる五味。そしてレフェリーが割って入り、ドクターが傷口をチェックすると即座にドクターストップ。
 “スカ勝ち”とまではいかず、危うい場面もあった五味だが、この選手はやはりリングの上がよく似合う。それだけに試合後のマイクアピールで、ラドウィックとの再戦をファンに約束。そして、この1年周りの人たちに支えられたことを話しているうちに、思わず感極まって言葉を詰まらせていた。
 試合後、「左フックが見えなかった。さすがは打撃専門の選手」とラドウィックを評した五味だが、実は昨晩かつてラドウィックに敗れている友人の須藤元気さんから電話があったことを明かし(元気さんはこの日リングサイドから観戦)、「タッグマッチでやろう。1本の矢より2本だよ」と語り合ったという。結果的に元気さんの雪辱を五味が晴らすことが出来、元気さんも「胸のつかえが取れたよ」と五味に告げて帰ったそうだ。
 なお、五味はDREAMで同じ階級(ライト級)のGPが行われることに関して、「みんな後輩だし、同じリングで戦ってきたので、純粋に見に行きたい。楽しみだし、野次ったりして(笑)」と語った。また、今後戦極でライバルとなるような選手が見つかるのかを心配されると、「大丈夫でしょう。今日みたいなクリーンで、素晴らし大会を選手が作っていけば、ファンも集まるし、選手も集まってくるでしょ」と答えた。

080305_Sengoku-5.jpg 観客動員でも、ファンの盛り上がり具合でも、旗揚げ戦としては十分合格点と思える内容だったが、WVRの木下代表も「お客さんと一体になった。戦極という戦いの場を楽しんでもらえたと思う。代々木から発進して世界に羽ばたいていける大会にしたい」と、かなり手応えをつかんだ様子で語った。なお、事前に“宇宙からの声”と予告されていたのは、シャアの声だったようで、煽りVのナレーションや入場時の選手呼び込みなどは、すべてシャアの声が担当した。
 選手側では藤田が「ここは初心に返れるもの凄いリング。大化けすると思う」、三崎が「お客さんも暖かくて、素直に受け入れてくれる感じがした。ここを本物のリングにしたい。嘘を見せたくない」、そしてジョシュが「戦極がより先のあるものになるように、協力していきたい」と、新天地“戦極”に対する思いや感想を語った。
 そしてこの日、第二陣を5・18有明コロシアム、第三陣を6・8さいたまスーパーアリーナというスケジュールを発表した戦極。いきなり3週間のうちに2大会開催という、なかなかアグレッシブな日程だが、國保広報は「ヘビー級の日本人も集まってきたので、どこかでヘビー級のトーナメントができたらと思う。そのためにも二陣、三陣の大会で色々と試してみたい」と、早くもトーナメントの開催を示唆。
 また、挑発的な演出も見られたが、ライバルとなるDREAMに関しては「ウチはとにかく“リアルな戦い”を見せていきたい。まぁ1つより2つあったほうが、競い合って切磋琢磨できる」と前向きに捕らえていながらも、対抗意識があることは十分伝わった。さて、15日に旗揚げする“後手”DREAMは、一体どんな戦いを見せてくれるのだろうか。

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