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›2008年04月30日

青木、涙の勝利! 桜庭と田村も勝利し、DREAMはこれでようやくスタートか

Posted by TEAM-angle at 03:00 / Category: 【格】DREAM / 0 TrackBack

080429_DREAM2-1.jpg 29日、さいたまスーパーアリーナで行われた『DREAM.2ミドル級グランプリ2008開幕戦』。試合結果や全試合の詳細、試合後のコメントなどはナイガイモバイル☆バトルをご覧下さい。
 カードが発表されても頑なにGP参加を拒否していた桜庭だが、本人の中では“ワンマッチ”という感覚で、極真会館の新鋭・ナカハラと一回戦で激突。煽りVでは「さいたま、いいっすよね」とたまアリへの思い入れを語る一方で、PRIDEでの激闘を「あれはいい思い出ですよ」とも語る。そして最後に「ただ1つ言えることは、桜庭和志のファイター人生が最終章に向かっていること。DREAMが最後の舞台か?」という感慨深いナレーション。
 シリアスムードかと思いきや、桜庭入場前にスクリーンにはBOΦWYの『DREAMIN'』を聞きながらオープンカーで会場入りした桜庭が、スタッフに即されて急いで車を降り、通路を歩きながら着ている服を脱いで試合用コスチュームになり、テーブルに並べられたマスクの中からどれを被ろうか迷う場面が映し出される。W-1のときに水道橋駅から入場してきた映像を使ったゴールドバーグみたい。
 さらに久しぶりにたまアリに『SPEED2』が響き渡ると、2000年5月のホイス戦を彷彿させるようにマシンマスクを被った3人の桜庭(同じコスチューム&テーピング)で入場! 桜庭ワールド全開! しかし、いざ試合が始まると、総合初挑戦のナカハラが予想以上の粘り腰を発揮。試合後にナカハラは「タックルを切る練習は徹底的にやってきた」と語っていたが、その言葉通り桜庭がいくら片足を取ってもなかなか倒れない。逆に片足を取られた状態からパンチを叩き込んでいったほど。
 途中ナカハラのローが桜庭の急所に当たるアクシデントはあったが、さすがは極真でフィリオらの指導を受けているだけあって、軌道が変化するブラジリアンキックが桜庭の顔面をかすめていく! 何度も桜庭のタックルを食らっても切ったり、立ち上がったりしてみせたナカハラだが、どうにかサイドポジションまでもっていった桜庭はヒザを入れていき、ナカハラをうつ伏せにすると、腕をねじ込んでフェースロックに捕らえ、ねじ切らんばかりに捻ったところでナカハラはついにギブアップ。

080429_DREAM2-2.jpg 試合を終えた桜庭は、ズラリと2回戦進出を決めた選手が並ぶ中、かなり疲れた表情を浮かべながら「2回戦進出した方、おめでとうございます。ぼくは関係ないので頑張って下さい」と、相変わらずGP不参加宣言を継続!
 右の内股を冷やしながらインタビュースペースに現れたときも「ちょっと疲れました。ナカハラ選手はバランスが良くて、まだ若いし、これからもっと練習すればもっとよくなるなぁと思いました。若い芽はいまのうちに潰しておかないとって感じで(笑)、もういっぱいいっぱいでやってました。(2回戦は)リングの上で言ったように皆さん頑張ってください。ぼくは関係ありません」とシンドそうに語った。
 「(GPから)撤退宣言ですか?」と聞かれた桜庭は「撤退っていうか、初めからぼくはトーナメント関係ないんですけど。イベントの題名がGPってだけで、ぼくはその中のワンマッチの試合!」と強情に言い張る。しかし次の瞬間、写真のような笑顔を浮かべながらも「もう、そういうことにしておいてください(苦笑)。賞金とかそういう問題じゃなく、もうトーナメントは無理です。ホントに! ホント関係ないことにしてください(苦笑)」と、思わず胸の内を打ち明けるように語ったが、笹原EPは「まぁ何度も言っているのですが、ワンマッチが積み重なっていくとトーナメントになるので。最後の決勝大会だけが、たまたま1日2試合あるだけです」と、こちらも譲らない。

080429_DREAM2-3.jpg この日の会場にはかつてUWFファンだった人も駆けつけたようだが、田村vs船木の煽りVでは新生UWF時代の映像がふんだんに使われた。当時のブームを振り返る一方、前田が見つめる前で田村と高田が練習をしている秘蔵映像も流れる。そして現在の前田日明が登場し、「格闘技を食えるようにしたのはUWFですよ」「どっちかがカッコつけた試合をしたら、これほどつまらない試合はないよね。原点は必死でやることですよ」などと、葉巻をくゆらせながら言い放つ場面が挟まれる。そしてわずか2年半で崩壊した新生U後、田村はUインター、リングス、PRIDEで高田の引退試合の相手を務め、一方の船木はパンクラスを旗揚げし、ヒクソンに敗れて引退、そして昨年の大晦日に復活したことを駆け足で振り返る。Uにこだわる田村とUを清算したい船木の激突に、「伝説・UWF・完結」というナレーションがつけられた。
 いつものように田村が入場して四方にゆっくりお辞儀をしたあと、船木を一瞥すると、場内が一気に沸き上がる。そして試合が始まると、船木が頭を抑えてのパンチや前蹴り、インローなどを積極的に出していく。これに怒ったかのように田村は突如パンチの連打を打っていき、足をかけて強引に押し倒すと顔面に鉄槌の連打! これで船木が一瞬落ちてしまい、レフェリーが即座に試合をストップ。期待度が高かった試合だったが、1分かからず終わってしまう形になった……
 スクリーンにはリングサイドで観戦していたミノワマンの唖然とする姿や、苦笑いする秋山の姿が映し出される。そして頭部から血を流しながらも船木は笑顔で田村に歩み寄り、握手を交わす。しかし田村は厳しい表情を一切崩さずに頭を下げる。すると船木は何やら耳打ちし、ポンと田村の胸を叩いてリングを降りた。これにてUWFは完結したのだろうか……

080429_DREAM2-4.jpg ミドル級GP一回戦は桜庭、田村のほかユン、金、ガレシック、ジャカレイ、ムサシの7選手が勝ち上がった。メイン終了後、ユンを除く6選手がリングに上がったが、この大会をリングサイドから観戦していた秋山成勲は何を思ったのか。ちなみに笹原EPは5・11『DREAM.3』で行われるミドル級GP1回戦の残り1つのカードに、秋山が緊急出場することはないことだけは断言。
 また、優勝候補のデニス・カーンに逆転勝利を収めたゲガール・ムサシと、野性味溢れるファイトでファンのハートを掴んだホナウド・ジャカレイは2回戦でも注目の選手。笹原EPも「ジャカレイ選手は日本初登場でしたが、非常にインパクトのある試合だったと思うし、ムサシ選手も強豪のカーンに見事勝利して、試合後のマイクでしゃべっている感じも“ハニカミ王子”的で新星誕生というか、今後のDREAMを背負っていってもらえるようなスター性を感じた」と高く評価。
 なお、大会終了後にリングを降りる直前、桜庭は田村とも笑顔で握手を交わした。笹原EPは2回戦で両者の対決が実現する可能性については「そうですねぇ……今日会場でアンケートを採っていますし、オフィシャルサイトなどでファンの声を聞いてカードを組んでいきたいと思います。桜庭vs田村っていうのは、すごい求心力のあるカードだと思うので、2回戦で組めるかどうかは言明できないですけど、そういう声が多ければ実現に向けて調整していきたいと思います」と語ったが、果たしてこのGP内で桜庭vs田村が実現することがあるのか? その時こそ本当にUの完結となるのか?

080429_DREAM2-5.jpg 1度は試合が流れ、2度目はアクシデントにより没収試合となった青木真也vsJ.Z.カルバンの一戦は今度こそ1つの決着を見た。得意のラバーガードやカルバンがコーナーを背に立ち上がっているのに、胴にガッチリ足を回してスリーパーを狙っていった青木が、2R終盤にオモプラッタからの変形腕ひしぎ十字を極めてみせた。完全に極まったかに見えたが、カルバンは痛そうな表情すら見せず、前転して脱出!
 しかし、全体的には青木が攻めるシーンが目立ち、判定の結果3-0で青木が勝利。6カ月も続いた因縁対決を制した青木はリング上で号泣しながら「次に試合があるんですけど、正直いまは何も考えられない状態です」と語った。一応この試合はライト級GP一回戦のため、勝った青木は5・11『DREAM.3』で永田克彦とGP2回戦で対戦することになっている。
 だが、試合後に青木が負傷したことが判明。笹原EPは「いい試合が出来て、ようやくDREAMが始まったかなという印象。もちろん1回目はあったんですけど、今日がスタートという感じがすごくしました。青木選手は試合中にケガをしたようで、現在確認中です。明日病院に行ってもらって、経過を見てからということになります」と語り、青木のケガ次第では5・11に試合をするのは厳しいかもしれない。
 笹原EPが「今日がDREAMのスタート」と語ったように、オープニングの選手紹介の際には『DREAM.1』のオープニングやCMなどで使われてきた曲『Let Me Entertain You』ではなく、「♪デン、デン、デデン……」で始まる“あの曲”のテイストを残した新テーマ曲(恐らくDREAMオリジナル)が使用された。観衆も超満員とまではいかなかったが、悪夢のような結末に終わった旗揚げ戦と比べると、確かに「ようやく新総合格闘技イベントであるDREAMがスタートしたな」という印象が強かった。

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