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›2008年05月06日

蝶野が「団体や過去をすべて取り外したリング」と掲げる『PREMIUM』が旗揚げ

Posted by TEAM-angle at 00:00 / Category: 【プ】新日本プロレス / 0 TrackBack

 5日、後楽園ホールで行われた蝶野正洋プロデュース『PREMIUM』旗揚げ戦。全試合の詳細や試合後の選手のコメントなどは、バトル三昧をご覧下さい。
 過去『蝶野王国』などでプロモーターとして興行を取り仕切ったことがある蝶野が、ついに理想のリングを作るために自身のプロデュース興行を旗揚げすることになった。リングは3本の赤いロープに、長方形のコーナーマットと若干普段の新日本のリングとは違う感じ。さらに客席後方に設置されたスクリーンは2枚あり、その真ん中にはPREMIUMのシンボルマークが光り輝く。オープニングのカード発表の際は、片方のスクリーンに写真、もう片方に選手の名前(英語表記)を映し出す。大会開始を告げるブザーや最後に出場選手のエンドロールが流れるなど、全体的には映画を意識した演出。
 オープニングに登場したプロデューサー蝶野は「1人1人テーマを持って戦いに専念できる、そういう環境作りがこのPREMIUM。俺はプロレスに夢がある! プロレス界がもっと楽しく、そしてファンのみんなが快く楽しめる、そういうリングを作るのが俺の夢で、そして俺の使命だ。団体や過去、そんなのものは全部取り外してくれ。今日、このリングで戦う選手たち、それをお前たちが評価してくれ。面白くなかったらブーイングでもしてくれ。よかったら声援でもしてくれ。PREMIUMは第2、第3、第4、来年、すべてのプランを立てている。しかしここに上がる選手は厳選する。たくさんの選手たちが、いまプロレス界で一生懸命戦っている。業界の人間、そしてたくさんの人たちの努力を、このリングで集合体として完成させます」と挨拶した。

 まず“PREMIUM度”が高かったのが、第2試合に出場したマシンとヒロ斉藤。この2人といえば懐かしのカルガリー・ハリケーンズ。それだけに2人は背番号が入ったリキプロダクション時代のジャージを着て入場。マシンも玉虫色のマスク。これだけで“知っている”ファンは大いに沸いた。
 さらにレフェリーはマシンやヒロとは“レイジングスタッフ”仲間の保永レフェリー。それだけに保永は邪道&外道の反則攻撃には厳しく、マシン側がフォールすると高速カウントを取るという、明からさまな依怙贔屓をやってのける。場内は大盛り上がり。
 最後は怒った外道が保永レフェリーに詰め寄っていくと、保永が張り手一閃! そこからマシンがジャーマンで投げ、ヒロが必殺のセントーンを落とし、マシンがカバー。保永の高速カウントでカルガリー・ハリケーンズの勝利となった。

 当初棚橋との師弟対決が実現するはずだった藤波だが、棚橋の負傷欠場によりライガーとのタッグで天山&タイガーと対戦。ライガーとのタッグに客席からは「ドラゴンボンバーズ!」という懐かしい名前が飛び出す。また、中身こそ違うがタイガーマスクと藤波の絡みを見ると、黄金時代の新日本プロレスを彷彿させる。試合は藤波がドラゴン殺法を駆使し、最後はドラゴンスリーパーでタイガーからギブアップを奪った。
 試合後、藤波は「PREMIUMでプレミアムな解説をします」と言っていた放送席の棚橋に近寄っていき、ガッチリ握手。次回こそ師弟対決実現となるか? 試合後、ライガーは「越中さんも巻き込んでレジェンドのドラゴンボンバーズ復活させましょう!」とノリノリ。藤波は「PREMIUMが本物なんだよってことを起爆剤にして、火付け役になりたい」と語った。

 新日本を離脱後、無我ワールド→ドラディションに所属しながらも、自身の主催興行や積極的な他団体参戦などで、レスラーとしての幅を広げてきた吉江豊が“新型・吉江豊”として、古巣・新日本の中西と対戦。一方の中西もZERO1・MAXとの対抗戦で覚醒し、上腕二頭筋が断裂したにもかかわらず、「そういうこともあるでしょう。今年は厄年だし」とへっちゃら顔。煽りVでもその辺のことを笑いを交えて紹介。
 しかし、いざ試合が始まるとド迫力の肉弾戦が展開された。吉江の150kgの巨体と長時間真正面からぶつかり合う選手は、なかなかいるもんじゃないが、中西は試合時間の24分30秒中、ほとんどの時間真正面からぶつかり合ってみせた。
 吉江としても新日本を出て成長した以上、ここで負けるわけにはいかない。不意打ちのバックブローや中西の雪崩式ブレーンバスターを雪崩式アバランシュホールドで切り返すなど、リングが壊れそうなほどの攻撃を繰り出す。しかし、吉江の必殺ダイビング・ボディプレスをカウント2で返した中西は、吉江の巨体をアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げていく。さらにヘラクレスカッターも決めてみせたが、吉江もカウント2で返す。
 だが、中西にはまだ“引き出し”があった。今年の1・4ドーム大会で初公開した大☆中西ジャーマン(=ロープの反動を使った投げ捨てジャーマン)を決めると、続けて正調ジャーマンを決めてフォール勝ち。予想以上の熱戦となったことで、超満員の場内からは両者に大歓声が飛ぶ。四方のコーナーに登って観客に声援に応えた中西が、引き上げようとする吉江に向かって「吉江、俺にはお前が必要や。お前にも俺が必要なはずや。皆さん、トコトンまでやる吉江豊。そしてトコトンまでやる中西学、何回でも見たいですよね? 吉江、口達者になったやろ? せやけど、心の声で俺に返してくれ」と言うと、吉江も「面白かったよぉ! おい、借りは絶対に返してやるからな!」と悔しさと充実感が入り交じった表情で言い返した。
 インタビュースペースでも中西は「ドラディションのエースやったら動けるよな? というか動かせるよな? 新日本を動かして俺をドラディションに呼ぶのも面白いね。それが出来る立場だろ」とコメント。

 メインはプロデューサー蝶野がレジェンドと合体した佐藤耕平とタッグを組み、大谷&関本と対戦。試合は蝶野と大谷の絡みが中心になるかと思いきや、関本の活躍がかなり目立った。三角絞めにきた耕平をそのまま持ち上げたと思ったら、キーロックを仕掛けてきた蝶野までも持ち上げてみせる。
 さらに蝶野のヘッドバットに対し、関本が逆水平チョップを返していくと、蝶野が急所攻撃で“逃げる”場面も。奇しくもPREMIUM旗揚げ戦では若い関本の勢いに、蝶野が押されるという現実が明らかになった。関本は蝶野のシャイニングケンカキックもカウント2で返してみせ、さらに続くSTFも長時間耐えた上にロープに脱出。蝶野のバックを取り、ぶっこ抜きジャーマンで投げる場面が見られるかと、場内が一気に沸き立ったが、辛くも脱出した蝶野はケンカキック。
 続いて耕平がジャーマンで投げ捨て、最後は蝶野がSTS(=ステップオーバー・トーホールド・ウィズ・スリーパー)をガッチリと決めて関本からギブアップを奪った。オープニングで「面白くなかったらブーイングでもしてくれ」と言っていた蝶野だが、試合後一部の観客からブーイングが飛ぶと思わず「うるせー、オラ!」と一喝するシーンも。
 さらに大谷&関本に対して「雑魚は雑魚でもお前らはとびきりの雑魚だ!」と吐き捨てた蝶野は「次のPREMIUMはトーナメントだ、オラ!」と仰天発言。インタビュースペースで蝶野は「まだフリーの子たちがここに上がってくるのに時間がかかると思うんで、タッグなり、団体の枠を省いた形でトーナメントをやる。チームはファン投票で決めてもいい」と夢のタッグによるトーナメントを計画していることを明かした。
 なお、プロデューサーとしては「スタッフや設営関係は本当にプロの集団で合格点に近い形。あとはリングの上でどれだけプロデュースしていくとか、戦いをプロデュースしていくかということになっていく。今日の試合の中では俺が一番ショボかったかもしれない。(点数をつけるなら)85点とか90点くらいじゃないかな。マイナス点は俺。メインイベンターといてトップの試合が出来たのかどうか」と自身の試合ぶりを猛省し、そのほかの部分は合格点をつけた。

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