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›2008年10月02日

物が投げ込まれるほどヒートした佐藤戦を制し、魔裟斗が世界王者返り咲き!

Posted by TEAM-angle at 03:00 / Category: 【格】K-1 MAX / 0 TrackBack

081001_K-1Max-1.jpg 1日、日本武道館で行われた『K-1 WORLD MAX 2008 World Championship Tournament~FAINAL~』。地上波中継ではカットされた試合を含む全試合の詳細、試合後のコメントはナイガイモバイル☆バトルをご覧下さい。
 開会式前こそK-1甲子園の爽やかな戦いが行われたが、本戦ではまず1年ぶりに復帰した小比類巻が壮絶に散り、城戸がクラウスを追い詰めながらもケガでストップという不本意な結果に。超満員の武道館に沸々と“何かが溜まった”中迎えた魔裟斗vs佐藤の日本人頂上対決! 両者の舌戦が煽りVで流れると、会場がどんどんヒートアップ。名古屋から大挙して訪れた佐藤の大応援団が佐藤コールを送る中、まず佐藤が入場。続いて魔裟斗が気合いの入った表情で入場。
 試合は多くの方が地上波中継でご覧になったと思うが、壮絶な打撃戦となった。今大会から導入されたオー婦人スコアリングシステムにより、1Rがイーブン、2Rは3者とも10-9で魔裟斗が1ポイント上回ったことが分かった。そして運命の3R、後がない佐藤のパンチが当たり始め、ついに左右のフックを連続で食らった魔裟斗がダウン!
 その瞬間、場内の観客は総立ちとなり、誰も佐藤の逆転勝ちだと思った。だが、魔裟斗の気持ちは切れることなく、ひたすら前へ前へと出て行き、ダウンこそ奪えなかったが佐藤を何度かパンチで仰け反らせた。

 結果的に全試合終了後、角田競技統括が改めて説明したのだが、魔裟斗がダウンした時点でジャッジは3人とも8-10で佐藤が2ポイントの差を付けて優勢に。だが、その後魔裟斗が反撃に出てラウンドを支配したため、3人中2人のジャッジが1ポイント分魔裟斗が取り返したと判断。そこで佐藤から1ポイント減らして3Rのジャッジを8-9と採点。1人だけは8-10の佐藤2ポイント優勢のまま。ただ、ルールブックには「優勢な方に必ず10を付ける」と明記されている。そのため佐藤が9になるのは本来あり得ないこと。そのことを記者から質問されると、角田競技統括は「終わった後に訂正するのは申し訳ないが、ダウンした後の盛り返しを反映させるためには、10の選手から1点引くことになるので、そのようにルールの表記も修正します」と説明した。
 1Rはイーブン、2Rは3者全員が10-9で魔裟斗が取ったとジャッジ。そのため、本戦終了時点での判定は3Rのジャッジを合計して28-28、28-28、28-29で2票ドローと1票は佐藤という判定になったわけだ。しかしダウンを奪いながらもドローと判定されたことに佐藤の大応援団は納得いかず、エキサイトするあまりリングに物が投げ込まれるという異常事態に!
 まさかK-1の会場で物が投げ込まれるような事態になるとは思ってもみなかったが、異様な雰囲気の中延長Rに突入。首の皮一枚残った魔裟斗が、またしても前へ前へと出て行き、結局延長Rの判定は3-0で魔裟斗が勝利。判定が下った瞬間、佐藤も潔く魔裟斗の勝利を称え、ようやく魔裟斗も佐藤の目を見て笑顔を浮かべた。インタビュースペースに現れた佐藤は悔しさを露わにしながらも、スッキリとした表情で「やっていて楽しかった。(魔裟斗のことは)元々嫌いじゃないし、認めていましたから」と語った。

081001_K-1Max-2.jpg 準決勝第2試合でも前年度優勝者のサワーが新鋭キシェンコに判定で敗れるという波乱が起こり、その結果決勝は悲願の世界王座奪還に挑む魔裟斗と、最年少世界王者を狙うキシェンコの一戦に。
 この試合もまた魔裟斗が前へ前へと出て行くシーンが目立ち、パンチのコンビネーションやローキックで何度もキシェンコが顔を歪ませた。1R終了時のジャッジでは2人のジャッジが魔裟斗優勢に。しかし2R、キシェンコの右ストレートをモロに食らった魔裟斗はフラついた直後に、尻餅をつくようにダウン! またも場内は総立ちとなる中、何とか仕留めようとキシェンコが一気呵成に攻め込んでいったが、魔裟斗は何とか気力を振り絞って打ち合いを展開。
 佐藤戦同様、ダウン後の魔裟斗が盛り返した判断したジャッジが3者とも8-9でキシェンコがダウンを奪いながらも2ポイント差ではなく、1ポイント差とジャッジした。そして3R終了した時点で、28-28、28-27、28-28と1人だけ魔裟斗が1ポイント差で勝っているとジャッジし、残り2人がドローだったため延長Rに突入。
 王座奪還に執念を燃やす魔裟斗は気力で勝り、延長Rでも手数をとにかく出して前に出て行き、3-0の判定でついに勝利。手を仰ぎながら両腕を突き上げた魔裟斗は、汗なのか涙なのかは分からないが何度か目頭を押さえながらベルトやトロフィーを受け取った。そして「1つのことを一生懸命頑張るといいことがあるんだなと、今日本当に思います。99%の努力と1%の才能でこれを獲ることが出来た。俺は別に天才じゃないし、本当に努力してきたんで。継続は力なりじゃないけど、このベルトにつながったと思います」と声を詰まらせながら挨拶。

081001_K-1Max-3.jpg 表彰式が終わってからしばらくして、まずキシェンコが顔を腫らし、傷に絆創膏を貼った状態で足を引きずりながらインタビュースペースに登場。「全力以上を出した感じです」と晴れ晴れとした表情で語ったキシェンコは、優勝できなかった理由を「経験が足らなかった」と語った。しかし昨年は3位で今年が準優勝となったことで「試合の経験とかではなく、人生のレッスンを受けたような感じ」と、来年こそは優勝という手応えは掴んだようだった。
 その後しばらくして魔裟斗が疲れ切った様子で登場し、「顔と足が痛いです」と口火を切ると、「反省点なんかないでしょ。もう今回は根性! 絶対に(世界王座を)獲るっていう根性だけですよ」と繰り返した。「2回もダウンするとは思っていなかった」とちょっとショックを受けたように語ったが、「内容なんてどうでもいいですよ」と、とにかく優勝できたのでヨシとする感じ。5年前に世界王者になったときと比べると「全然違います」と語った魔裟斗だが、「もう二度とやりたくない。今後のことはゆっくい考えます。とにかく疲れた」と、試合直後ということもあってかなり燃え尽きた感じ。
 とはいえ、これで引退するようなことはないと思うが、同じシルバーウルフの大宮司が「(魔裟斗は)倒れないし、打たれ強い男だったじゃないですか。優勝してよかったっていうのは大きいんですけど、もらったパンチとか効いていると思うんで、ちょっと切なかったっていうか、悲しかったですね」と語るように、1日に2度もダウンするというのは、戦前「いまの俺は本当に強いと思う」と語っていた魔裟斗自身も“予想外”のことだっただろう。この日ベスト4ファイターの中で、ダウンを喫したのは魔裟斗だけ。このことが後々どう影響してくるのか……衰えと感じるのか? それとも再び火を付ける材料となるのか?

081001_K-1Max-4.jpg 優勝した魔裟斗に泣きながら握手を求めたHIROYA。そんなHIROYAと笑顔で握手をした魔裟斗。そのHIROYAはこの日行われたK-1甲子園準々決勝で、藤鬥嘩裟から大金星を挙げた平塚相手に貫禄の秒殺KO勝ち。
 抽選の結果、大晦日の『Dynamite!!』で行われるK-1甲子園準決勝では、この日の準々決勝で圧倒的な強さを見せた嶋田との対戦が決定。昨年は準優勝に終わって涙を流したHIROYAだが、魔裟斗が世界王者に返り咲いた今年こそ、HIROYAとしてもK-1甲子園で優勝したいところだろう。
 また、60kg級の試合では、大月がチームドラゴンの梶原相手に殴り合いの末に辛くも判定勝利。スッキリした勝ち方が出来なかった大月は試合後も首を捻って納得いかない様子だった。さらにシルバーウルフの大宮司と、イケメンファイター上松のISKA世界ライト級王座決定戦では、「負けたら坊主になる」と語っていた上松がいきなり殴り合いに来た大宮司に対し、突き刺すようなヒザ蹴りを叩き込んで秒殺勝利。敗れた大宮司はこの試合に敗れたことで、「引退する」と語った。

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