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›2008年11月12日

PRIDEの忘れ物である桜庭vs田村がついに決定!桜庭は仰天ルールを要求!

Posted by TEAM-angle at 17:34 / Category: 【格】Dynamite!! / 0 TrackBack

08112_Dynamite-1.jpg 12日、都内のホテルでFEGが大晦日に開催される『Dynamite!!~勇気のチカラ 2008~』(12月31日、さいたまスーパーアリーナ)の記者会見を行った。発表された対戦カードや会見の詳細はナイガイモバイル☆バトルをご覧下さい。
 昨年は旧PRIDE勢がさいたまで『やれんのか!』、FEG勢は大阪で『K-1 PREMIUM Dynamite!!』を開催し、TBSが二元中継するという“大連立”だったが、今年はDREAMチームとK-1チームがさいたまスーパーアリーナに一堂に会する“大連立”のため、自ずと総合の試合が多くなることに。そのため“K-1 PREMIUM”というフレーズを外し、『Dynamite!!』に大会テーマとなるサブタイトル“勇気のチカラ”が付けられた。
 ポスターにも笹原EP考案の「踏み出す、傷つく。だけど踏み出す」というキャッチコピーが書かれているが、谷川FEG代表は「この“勇気のチカラ”というテーマには、いまの不況の状況を打破するために格闘技で盛り上げようという意味合いもあるが、格闘技界としても2000年代はバブルだったが、いまは足元を見据えて頑張っていかないといけない時期。先日、魔裟斗選手が佐藤選手やキシエンコ選手とダウンしながらもスゴイ試合をしたが、ああいうリスクをはね除けて戦う姿を全試合で見せてほしい。お祭り気分ではなく、テーマを持ったカードを組みたい。そういう思いも込められている。ファイターにはぜひ勇気のチカラを全国の皆さんに見せてほしい」と説明。
 そして大会を象徴するようなメインカードとして、何と桜庭和志vs田村潔司が発表された! PRIDE時代、あれほど実現に向けて何度も何度も動いたものの、結局実現することはなかった曰く付きのカード。昨年4月『PRIDE.34』のリング上で、榊原DSE代表を挟んで桜庭と田村が並び立ったのは記憶に新しいところだが、その時榊原代表は「いずれはこのカードを実現してほしい」と言い残して、格闘技界から去っていった。そのカードが榊原発言の翌年、DREAMという新しいイベントが立ち上がった年の大晦日、ついに実現することになった。
 DSE時代からこのカード実現のために動いていた笹原EPは「正直、このカードをこうやって発表できるのは万感の思い。胸が詰まる。同じ年に生まれ、いい意味でも、悪い意味でも因縁のある2人がようやく今年交わる。見たい気持ちもあれば、見たくない気持ちもあるが、まさに“勇気のチカラ”というテーマの通り、勇気がないと踏み出せない。この2人には格闘技の素晴らしさを伝えられるような、2人にしか描けない試合を見せてほしい」と噛みしめるように語った。

08112_Dynamite-2.jpg それぞれの入場テーマに乗って会見場に入ってきた両者。いつものようにスーツ姿で入ってきた田村に対し、桜庭は先日のSacas広場での会見同様、サングラス&首に赤いマフラー&ライダーポーズ。世紀の一戦実現の会見というのに、まったく緊張感のない様子だったが、マイクを持った桜庭は「せっかく年末のいいイベントなので、ぼくは緊張感を持って試合をしたい。そこで時間無制限で、素手でやるルールはどうでしょうか?」と、とんでもないことを言い出した!
 いきなり桜庭に“カマされた”笹原EPは「私の一存では決められませんので、お時間をいただければ」と答えるのが精一杯。一方の田村はその話題に触れず、「年末に試合に出ることになりました。いまは何となく緊張感がありまして、あとは練習を調整して試合に臨みたい」と無難に意気込みを語った。さらに記者から桜庭の提案したルールについて聞かれても、「僕の一存では決められません」と笹原EPのセリフを拝借。
 これで切り抜けたかと思われたが、すかさず桜庭が「田村さんの一存で決まると思います」と司会者の進行を遮って割って入る! すると田村は「素手って、顔面もあるってこと?」と笑みを浮かべながら桜庭に尋ねると、桜庭は「最近の総合格闘技っていうのは緊張感がない気がするので、そこで素手で緊張感を持った試合をしたいなと思って。顔面もありで」と、こちらも笑顔で返した。
 会見場は笑いに包まれたが、ある意味これも桜庭と田村の駆け引き。いままでずっと続いてきたこの駆け引きはカードが決定したいまでもまだ続いている。さらに、今まで頑なにオファーがあっても断り続けてきた田村が、なぜこのタイミングで桜庭戦を受けたのか訪ねられると、「……そうですねぇ……PRIDE時代もオファーは受けていたんですけど、PRIDEは独自のブランド感を持っていたので、僕が(試合に)出る、出ないは関係ないと思っていた。僕はよく“流れ”という言い方をするが、ここ最近の格闘技界を見ていて、その“流れ”で(今回は)参戦することを決めました」と独特の言い回しで説明。

08112_Dynamite-3.jpg 確かにDREAM、というか日本の総合格闘技にとっていまは正念場。来年から石井慧が本格参戦することになるとはいえ、現状では視聴率や集客の点でやや伸び悩んでいるのも確か。ここで桜庭vs田村という少しでも世間に届きそうなドリームカードを実現させ、何とか総合人気回復に一役買いたいところだろう。
 桜庭も「PRIDEのリング上で田村さんが、ぼくと田村さんにしか出来ない試合があるって言っていたんで、ぼくの頭の中ではそれが時間無制限の素手の試合だったんで、それでやってくれるならぼくも試合の中で気持ちを出しながら出来ると思ったんで、最高のタイミングだと思います。って、理由になってないですね(笑)」と語っていたが、まだ総合格闘技のルールや環境が整っていなかったPRIDE初期、どうにかお客さんに楽しんでもらおうと、持ち前の“プロレス頭”を駆使した桜庭は、総合の試合でプロレス技を出したり、ホイス・グレイシーと時間無制限で戦い、ホイスの道着を脱がして被せるなど奇想天外な総合の試合をやってのけ、PRIDE人気に火を付けた。
 近年は総合格闘技はあらゆる面で整理され、スポーツ(競技)として確立した部分はあるが、桜庭としては何か物足りないものを感じていたのだろう。そこで今回、プロレス頭で田村戦を考えた結果、時間無制限&素手による顔面打撃ありルールというのが思い浮かんだのかもしれない。「日本人が相手だと顔面が殴れない」という理由から、日本人との対戦に消極的だった桜庭だが、「(いろいろな意味で)田村だったら殴れる=世間の人が見てびっくりするような試合が出来る」ということか。
 なお、桜庭提案のルールに関して、谷川代表は「2人の感性が合うのならいいと思うが、テレビ的にどうかなと思う。僕はPRIDEでは田村vs高田(延彦)戦が好きなので、そんな試合になればいいと思う」と語り、笹原EPは「基本はDREAMルールで考えるし、テレビという放送を考えると無制限は難しいが、何か考えたい。2人のここまで溜めてきたものが、大晦日に花開くためにハード面で仕組みがあったほうがいいのなら、主催者としては頭を捻りたい」と、桜庭提案を100%実現するのは難しいにしても、緊張感のある試合が出来るような工夫はしたい模様。
 最後に笹原EPは「このカードが実現するまでに、いろいろなことがありすぎて(何が実現しない原因だったか)忘れちゃいましたね(笑)。でもそれを含めて、神様が2008年の大晦日にやれと導いたのかなと思いますけどね。今年DREAMが立ち上がって、新しい船出をした年の大晦日に、このカードが組まれたことに凄く意味があると思います」としみじみ語った。

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