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›2008年12月20日

乱闘あり、名勝負ありで、この1年の集大成を見せたOUTSIDERが、来年両国に進出!

Posted by TEAM-angle at 23:25 / Category: 【格】RINGS・THE OUTSIDER / 0 TrackBack

081220_Outsider-1.jpg 20日、ディファ有明で行われたFIGHTING NETWORK RINGS主催『THE OUTSIDER 第4戦』。今年3月にスタートOUTSIDERだが、1年目の集大成となった第4戦は実にOUTSIDERらしい大会となった。全試合の詳細はナイガイモバイル☆バトルをご覧ください。
 大会オープニングで『キャプチュード』に乗って登場した前田日明リングスCEOは、来年3月15日に映画『クローズZEROII』とのコラボイベントながら、後楽園ホールを飛び越えていきなり両国国技館に進出することを発表。20試合前後を予定しており、事実上この両国大会が第5戦(09年の第一弾)となる。
 そこで今回の第4弾は、過去3大会の中から勝率の高い選手を中心にマッチメーク。そのため実力が拮抗した者同士が当たることになり、膠着するシーンが目立った。ところが、新顔の選手があっと驚く大活躍をしたり、ある意味THE OUTSIDERでは期待されていた“乱闘騒ぎ”があったりと、大会自体は大いに盛り上がった。前田CEOも「1年間の集大成と思ってもいい大会だった」と満足気。
 その中で前田CEOが表彰式で「プロの試合を含めて、ここ5年間くらいに見た中で一番いい試合でした」と大絶賛した第24試合の“アマ最強戦士 アウトサイダー殴り込み”佐野哲也選手vs“第3回大会MVP 格闘彫師”吉永啓之輔選手の一戦は、ベストバウト賞、クローズZERO賞(吉永選手)、角川春樹ベストファイター賞&大会MVP・前田日明賞(佐野選手)と複数の賞に選出させるほどの名勝負に。MVPを獲得した佐野選手は前田CEOの隣で、パンクラスのパーカーを着て、ジョシュ・バーネットの首をかっ斬るポーズをしてみせるという、これはこれでなかなか見られないことをやってみせた。

081220_Outsider-2.jpg 佐野選手と親交のあるブログ『Neoくまページ』さんによると、佐野選手は大のプロレスファンであり、ブログ『スイミングアイ』の管理人。「ブログをやっている格闘家」ではなく、「ブロガーが格闘技をやっている」方がしっくりくるようだが、アマチュア格闘技では輝かしい実績を誇る選手。ただ、いきなり対戦相手が第3回大会のMVPである吉永選手ということで、戦前はさすがに厳しいと思われていた。
 ところが佐野選手は、いきなり吉永選手と激しい打撃戦を展開! キレのあるバックスピンやバックブロー、ジャンピングパンチを織り交ぜながら吉永選手と互角以上の打撃戦を展開した佐野選手だったが、2R終盤にロープを背にしたところで吉永選手のパンチがアゴを打ち抜き、その後も吉永選手のパンチが次々にヒット。試合時間も残りわずかとなり、多くの人がもうダメかと思った瞬間、飛びヒザ蹴りのようなカタチで押し倒した佐野選手は、そのまま上になり鉄槌を連打。すると残り1秒のところで、レフェリーが試合をストップし、佐野選手の勝利を宣告!
 その瞬間、超満員のディファは過去最大に盛り上がり、大爆発! 勝った佐野選手は「OUTSIDERに出たいと思った動機は、アマチュアの大会なのにたくさんのお客さんが来てる理由を確かめるため。……楽しかったです。理由が分かった気がします。それとちょうど1カ月前におじいちゃんが死んじゃったんですけど、今日、本当は法事だったんです。でも法事に行かないでこっちに来ました。吉永さんに勝ったことで爺ちゃんにもいい供養になったと思います」とマイクで挨拶。これまた会場が沸き上がった。
 大会終了後、前田CEOは「(佐野選手は)スタンディングダウン取られてもおかしくない状況だったけど、(吉永選手が)一瞬スタミナ切れを起こしたところにパウンドを入れて残り数秒で勝ったよね。もうこれは判定になって、吉永が判定2-0か3-0で勝ったかなと思っていたんだけど、そこから逆転してね。格闘技で面白い試合っていうのは、やっぱり最後の最後まで諦めない試合っていうのが、これだけ面白いんだっていうのをね。プロも含めて反省しなきゃいけないね。つい最近プロレスの集落が話題になりましたけど、試合を見てみると、昔と比べて意地のある試合がないですよね」と、奇しくも大のプロレスファンである佐野選手を評価するのに、人気低迷のプロレスと比較してみせた。

 ちなみにプロレスつながりで言うと、現在は毛利道場の所属だが、以前ZERO-ONEで営業の仕事をしていたという経歴を持つ土屋クレイジー選手が第9試合に出場。何と白いハチマキを巻き、ZERO-ONEのジャージを羽織り、『爆勝宣言』で入場した土屋選手が、橋本真也イズムを見せてくれることを期待したが、前田の目の前で『PRIDE』のテーマで入場してきた“渋谷杉浦グループ クランチ杉浦代表のリーサルウェポン”山田史博選手に何もさえてもらえぬまま、わずか32秒、腕十字で敗れてしまった。

081220_Outsider-3.jpg 第1回大会では第1試合に出場したもののジャーマンからの胴絞めスリーパーで敗れ、第2回大会では開始早々のカウンターパンチで秒殺KO負け……だが、“横濱ギャング連合 ハマの狂犬”のキャッチフレーズらしいキャラクターを見せてくれて人気のある黒石高大選手がOUTSIDERに帰ってきた! 今回、“北区の鬼山賊”小森信綱選手と対戦する黒石選手は気合いの入った表情で入場し、リングインするといきなり激しい睨み合い。その際、前田CEOがあとから黒石選手に聞いた話では「(小森選手が)頭突きをしてきたらしい」とのことで、これに怒った黒石選手がいきなりパンチの連打!
 慌てて和田良覚レフェリーが黒石選手を担ぎ上げてコーナーに下がらせるが、不意打ちを食らった小森選手はいきなり試合前にケガをしてしまい、試合がまだ始まっていない段階でノーコンテストになるというハプニング! 怒った小森選手側のセコンドがリングに乗り込んでくると、黒石選手側のセコンドや応援団も花道に雪崩れ込んできたのだが、すぐさま村上和成らが入ってきて両陣営を分け、何とか大乱闘は回避。
 それでもエキサイトした人物が次々にエプロンまで上がってきて「試合させろ!」と訴え、観客からも不満の声が上がる。前田CEOもリングに上がってきて「ケガをしてしまってはやらせるわけにはいかない。チャンスはまだあるし、黒岩君も負けが続いて悔しい思いがあったと思う」と訴える。そして冷静になった黒石選手も「リングの上で2回負けて本当に悔しかったので、すげー練習してきました。でもリングに上がって思わずやっちゃいました。今回のことは100%自分が悪いんで、スミマセンでした」と謝罪して頭を下げた。

081220_Outsider-4.jpg 第14試合の“沼津の一撃空手王”渡辺竜也選手vs“スパルタンM”内藤マゾヒスト選手の一戦では、バックスピンキックなど得意の打撃を出していく渡辺選手に対し、内藤選手は組み付いて投げていき、腕十字を狙うという展開に。白熱した好勝負となったが、腕十字の体勢のまま立ち上がった渡辺選手は腕を引き抜くと、そのまま下になっている内藤選手の顔面に、全体重を乗せた強烈なパウンドを叩き込む。
 鈍い音が館内に響く中、何発目かのパウンドを食らったところでレフェリーが試合をストップして渡辺選手の勝利。だが、試合後も起き上がれない内藤選手が“目が飛んでしまった”状態のまま担架で運ばれることに。
 心配された内藤選手だが、大会終了後に前田CEOは「救急車で運ばれるときは『脳挫傷が濃厚』って言うんで、本当にドキッとしたけど。先ほどCTの検査の結果、何の異常もないってことだったんで、ひと安心と言えばひと安心。だけど逆に回を重ねるごとに、別にナメちゃいないですけど、これだけ(対策と準備を)やれば大丈夫だろうっていうのがあったんですけど、今日の大会を踏まえて頭部CT検査の結果も参加選手に要求するかも。さらに完全な大会にしないといけないしね。選手が担架で運ばれるようなことになったのは、主催者側に“もっと管理をしないといけないことがあるんだよ”ってこと」と語り、レフェリーのストップをかけるタイミングと合わせて、さらに検討することを約束した。

081220_Outsider-5.jpg 大会終了後、前田CEOは改めて「グラウンドでのパウンドをやるんだったら、フラッシュダウンを正確に取らないとね。いまはプロでもフラッシュダウンからのタックルで、そのままパウンドやってっていうのがままあるが、あれが一番怖い。ダウンするっていうのは一度スイッチが切れるんですよ。コンピュータと同じで一度切れて再起動するから、パッと寝起きみたいになる。体が何の防御態勢も取らないうちに、ノーガードでもらっちゃう。それは怖いことなんで、プロでもフラッシュダウンは考えてほしいね」と選手たちへのダメージを心配して警鐘を鳴らした。
 また、何人かの出場応募者の中にプロでの経歴を隠したり、2カ月以内に試合でダウンしたことを隠したりして応募してきた者がいたことを明かし、広く情報を入手してそういう選手を出場させないことを徹底していくという。その代わり、試合開始前に攻撃して試合がノーコンテストになってしまった黒石選手に関しては、「前にキス事件(=05年12月31日のDynamite!!でヒーリングに試合前、挑発する意味でキスをした中尾が、試合開始前にパンチをもらってKOされた事件)ありましたよね? あれと同じようなもの。ゴングが鳴る前なんで反則負けというより……試合っていうのはゴングが鳴ってから終わるまでのことなので、ノーコンテストという処置をしました。ルールは守らなきゃいけないが、よっぽど酷い反則をしない限りは、チャンスを与えるために、発掘するためにやっている大会なので、出来る限り(試合には)出してあげようと思います」と、やってしまったことは反則行為だが、出場停止のような処分にはしないとのこと。
 また、選手の中から3〜5名の選手をリトアニアの大会に出す話については、1大会にいっぺんに出すか、2大会に分けて連れて行くかを現地のプロモーターと協議するとのこと。ただ「連れて行くからには勝たないと」と語り、ケガをしておらずグラップリングのテクニックのある選手を選出するようだ。さらに来年のOUTSIDERに関しては、階級別にし、さらにフラッシュダウンも込みにした1ダウン制でトーナメントを開催することも計画しているという。

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