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›2009年02月24日

前田日明のアドバイスを受け、小比類巻が3度目の日本T制覇!反則王・渡辺は自演乙!?

Posted by TEAM-angle at 03:00 / Category: 【格】K-1 MAX / 0 TrackBack

090223_K1Max-1.jpg 23日、国立代々木競技場第一体育館で行われた『K-1 WORLD MAX 2009〜日本代表決定トーナメント〜』。全試合の詳細&試合後のコメントはバトル三昧をご覧下さい。
 今年の日本代表決定トーナメント(以下日本トーナメント)は、魔裟斗や佐藤嘉洋のような飛び抜けた本命はいないが、実力伯仲で誰が優勝してもおかしくないと言われていた。実際谷川EPも前日会見で優勝予想が出来ないくらいだったが、それでも小比類巻太信vs山本優弥の決勝を予想していた人は、少なかったのではないだろうか?
 それというのも、小比類巻は2年前にアンディ・オロゴンに敗れてからというもの、なかなか勝てなくなった上に、ケガで長期欠場も。今回は自らのジムを設立し、さらに改名までして改めて日本トーナメントから出直すことに。対する優弥も06年の日本トーナメントで試合中(TATSUJI戦)に肩を脱臼し、昨年の日本トーナメントでは1回戦でアンディに敗退。全日本キックでの戦績もあまりよくなく、谷川EPからは「尾崎(圭司)君と迷ったが、全日本キックの選手が1人もいなかったので優弥君を(日本トーナメント本戦に)入れた」言われていたくらいだ。
 そんな2人だが、小比類巻はほとんどダメージがない状態で決勝に進出し、優弥は激闘続きでかなりダメージがある様子。そのため積極的に攻めていって何とか倒そうとした優弥に対し、小比類巻はヒザ蹴りの連打からのパンチで1Rにダウンを奪う。後がない優弥は2Rに声を出しながら気合いの攻撃を見舞っていくが、小比類巻は距離を取ったり組み付いたりして打ち合いを回避。ジャッジでも小比類巻が優勢。老かいというか、小比類巻らしい戦法というか……
 そして3R、とにかく小比類巻を捕らえたい優弥は一気にラッシュをかけ、ついにダウンを奪う! 小比類巻のクリンチにジレていた場内は大盛り上がり! だが、その後も小比類巻は組み付いてのヒザ蹴りや、チャンスと見るや一気にラッシュをかけるが、深追いせずにスッと引く戦法をとる。その結果、ダウンをしながらも巻き返しに成功し、最終的な判定で小比類巻が勝利。小比類巻らしさと優弥の気合いがぶつかり合い、決勝戦らしい熱戦となった。

090223_K1Max-2.jpg 4年ぶり3度目の日本トーナメント制覇を成し遂げた小比類巻は、応援団に向かって会心の笑顔で拳を突き上げた。そして腰にベルトを巻いた小比類巻は「長い間本当にお待ちどうさまでした。ホント、今日の出場選手みんな非常に強かったです。全世界、この世の中、不況の中、今日1日力になれればなと思って頑張りました」と挨拶し、再出発してこれから巻き返していくことを宣言。
 インタビュースペースでは1回戦のアンディ戦は、ブランクと緊張と因縁の相手であるアンディということもあって、カッチカチに固くなっていたと反省。自分でも「悪い癖」と言うクリンチが出てしまったことも「焦りましたね。自分で考えていることが出来なくてクリンチしてしまった」と語った。ただ1日3試合やっても「ダメージはまったくないっすね」と涼しい顔。
 やはり日本トーナメントレベルでは、本来頭ひとつ抜けているはずの選手なのかもしれないし、本人も「自分から望んでトーナメントに出たんですけど、早く脱出しなきゃという気持ちがありつつ出ましたね。(魔裟斗のいる)あの舞台にいるはずなのに、何か変なブランクが空いちゃったなという気持ちがあります」と語った。
 今回から改名もして心機一転再出発をした小比類巻だが、試合後にリングスの前田日明からアドバイスを受けていたことを明かした。かつては所英男にもいろいろとアドバイスを送っていたことで知られる前田だが、小比類巻が「前田さんは自分の能力を活かすためのアドバイスをくれました。優勝出来て前田さんには感謝したいですね。電話とかですごく多くのアドバイスをもらって、自分の動きやすいところに近づいてきたかなと思いましたね」と語ったように、前田からのアドバイは小比類巻の優勝に、かなりの効果を発揮したようだ。

090223_K1Max-3.jpg 今大会注目度ナンバー1だった“コスプレファイター”長島☆自演乙☆雄一郎が予告していた入場時のコスプレは、『マクロスFRONTIER』のランカ・リー3部作。同じようにマクロスFのコスプレをした中野腐女子シスターズの浦えりかさんらコスプレギャルと共に、歌って踊りながら登場した自演乙は花道で円陣を組んでから入場。1回戦のHAYATO戦では“自演砲”と呼ばれるパンチの連打から、豪快にブン回すパンチで2Rに2度のダウンを奪って勝利。
 準決勝の山本優弥戦ではランカ・リーのピンクのステージ衣装バージョンで入場。激しいパンチの打ち合いになり、2Rに自演乙がダウン! しかし、それでも自演乙はパンチの連打を見舞っていき、かなりの巻き返しを図っていたが、HAYATO戦でのバッティングで切ってしまった目尻の傷に左フックを何度ももらったことで傷口が開き、3R途中で無念のドクターストップ! 会場に詰めかけた自演乙ファンからはため息が漏れた。
 しかし決勝戦の入場で披露するはずだった、ランカ・リーの白いワンピース(最終回バージョン)コスプレで表彰式に登場した自演乙。どうにか用意していた3パターンのコスプレを披露することも出来、本人も「70点ぐらいです」と評価したが、ファイターとしては「山本選手との試合のダウンも正直、スリップだと思ってます。あれがスリップだったらポイントで勝っているし、あのままやっていたら倒せていたと思う。今後もMAXで勝利を挙げていきたい。山本選手とはどこかでワンマッチをやってリベンジしたい」と、今後もMAXの舞台でやっていくことを宣言した。

090223_K1Max-4.jpg 自演乙と並ぶ注目度を集めていたのが、ボクシング元日本フェザー級王者の“反則王”渡辺一久。さすがに1000枚チケットを売っただけあって、大応援団の大声援を背に余裕の表情でKのリングに乗り込んできた渡辺。いきなり放っていったパンチは豪快な空振りだったが、60kg級の選手とはとても思えないような迫力! やはりパンチに関してはモノが違うという感じだが、渡辺はハイキックやバックスピンキックにも挑戦。
 パンチはガードの上からもらってもバランスを崩すほどの威力だが、蹴りとなれば植松も余裕でかわしてみせる。にも関わらず、渡辺はその後もオーバーヘッドキックや浴びせ蹴り、さらに飛びヒザやジャンピングパンチのようなトリッキーな動きを繰り出していく。この行為に「舐められている」と思ったのか、植松は大振りの渡辺のパンチをかわして逆にパンチを叩き込んだり、カウンターでヒザを突き刺したりとガンガン攻めていく。
 終始余裕のパフォーマンスを見せていた渡辺だが、植松の攻撃は効いている様子。しかし、ダウンかと思われたところで“前回り”をして回避したりと、独特のテクニック(?)を披露。そのまま3Rまで進んでいき、観客もいい加減渡辺の“本気”を見たがっていたのだが、何と渡辺はそんな空気の中で、己の顔面に自らパンチを叩き込んでダウン! 渡辺が朦朧としながら立ち上がったところで試合終了のゴングが鳴ったため、観客も唖然……
 植松は「(渡辺は)誤魔化すのがうまかったというか、やりずらかったですね。倒しきれなかったのは反省点。でもボクシングのチャンピオンだけあって、パンチは質が違う。独特の間合いというか距離間がうまかった」と語った。一方の渡辺は「(K-1は)楽しかった。お祭り気分で気持ちがよかったし、自分に合ってましたね」と語りながらも、「あのスタイルが枯れとやるにはベストだと思ったんだけど、ちょっと違う方向に行っちゃいましたね。俺だけお祭り気分でワイワイやっていたんで、それはもうやっちゃいけないなと。今回は自分をアピールするのが一番だったんで、それは出来たと思いますけど、笑かせる方向に行っちゃったのはホント“自演乙”でした。もう試合前から自演乙とか言わなきゃよかった! もうちょっと真面目にやっていればいけたんじゃないかと。本当に自演乙です」と、長島☆自演乙を意識するあまり、自分がお祭り気分で浮かれてしまい、文字通り自作自演乙カレ状態になってしまったことを深く反省!
 谷川EPからも「最後の自分で自分を殴った行為はやってはいけない! 反省してください!」と注意されたという渡辺だが、「真面目にやっちゃうと普通に強いキックボクサーになっちゃうんで、リスク背負ってでも(観客を)沸かせたい。そういう役に徹した上で勝ちたい。自分のスタイルを壊す気はありません!」と真面目一辺倒のスタイルは断固拒否! 谷川EPは「KID君みたいな野性味があるけど、KIDは一番を目指しているからいいんであって!」と、華試合に徹するのではなく、あくまでも一番上を目指すことを要求。それを前提に今後もオファーしていくそうだが、渡辺のスタイルはそう変化していくのか?

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