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›2009年03月29日

若手相手に意地を見せたアーツが、紀香と握手!前田慶次郎がまさかのヘビー級王者に!

Posted by TEAM-angle at 03:00 / Category: 【格】K-1 / 0 TrackBack

080328_K-1WGP-1.jpg 28日、横浜アリーナで行われた『K-1 WORLD GP 2009 IN YOKOHAMA』。2009年一発目のWORLD GPシリーズだが、全試合の詳細はナイガイモバイル☆バトルをご覧下さい。
 この日のMVPは文句なくバダ・ハリの代わりに出場し、K-1新世代のエロール・ジマーマンと対戦したピーター・アーツだろう。和解した恩師・チャクリキジムのトム・ハーリック会長と一緒に、『Misirlou』に乗ってランバージャックスタイルで入場してきたアーツ。その姿は“20世紀最強の暴君”と呼ばれ、向かうところ敵なしだった頃のアーツを彷彿させた。ゴング直後の右パンから勢いに乗って攻撃してくるジマーマンに対し、体を絞ってキレもスピードもアップさせたアーツは充分に対抗してみせる。
 ガードを固めるジマーマンに対し、幾度となくボディブローを叩き込んでいったアーツ。だが、ジマーマンがバダ・ハリからもダウンを奪った強打で向かってくると、さすがのアーツも押され気味になり、2Rは完全にジマーマンが取った。しかし、この日気合い充分のアーツは、3Rに声を出しながらパンチで前へ前へと出ていき、場内からはどよめきが起こる。
 それでもパンチを顔面にもらい、鼻血を出して顔を大きく仰け反らしたアーツ。何度も危うい場面はあったが、その度にリング下からハーリック会長が声を飛ばし、3R終盤には流れを再び引き寄せる。その結果、試合は延長Rに突入。長期戦になるとアーツは不利なはずだが、延長Rになるとジマーマンが失速。逆にアーツは蹴りもパンチもガンガン出していき、ジマーマンを気迫で圧倒! パンチをもらってダウンしたかに思えたシーンもあったが、アーツの気迫で(?)ノーダウンに。
 「若い奴らに負けられるか!」精神でジマーマンを判定で下したアーツを、ハーリック会長が誇らしげに祝福する。そしてアーツは放送席に近づいていき、感動した様子の藤原紀香さんとガッチリ握手! さらにアーツはインタビュースペースで闘病中のノブ・ハヤシにも、「早く良くなってほしい」というメッセージ。「人々に元気や勇気を与えるような試合」をやってみせたアーツだけに、このメッセージは実に力強いものがあった。

080328_K-1WGP-2.jpg 当初出場予定だったルスラン・カラエフ、ハリッド“ディ・ファウスト”の欠場により、リザーブファイトからK-1ヘビー級王座決定トーナメント本戦に繰り上げ出場となった前田慶次郎。1回戦でいきなり優勝候補のメルヴィン・マヌーフと対戦ということで、絶対不利と思われていたが、何と1R2分2秒、突進してきたマヌーフに前田がカウンターの右フックを叩き込むと、マヌーフは前のめりにダウン!
 何とか立ち上がったマヌーフだったが、完全に効いてしまっていたためレフェリーが試合をストップ。いきなり大番狂わせをやってのけた前田は大喜び。しかももう一方の1回戦はグーカン・サキが、期待の新鋭タイロン・スポーンを延長1Rに何とか下すという大接戦に。マヌーフ相手にほぼノーダメージの前田と、ダメージが大きいサキの対戦ということで、にわかに前田の王座奪取の可能性が出てきた。
 大塚愛の『さくらんぼ』を口ずさみながら入場してきた前田は、終始慎重な戦い方でどうにか倒そうとするサキに対抗。ラウンドが進むにつれ、疲労の色が濃くなっていくサキ。それでも3R終了時の判定のときも、延長R終了時の判定のときも、自分の勝利を確信して右腕を突き上げたサキだが、延長R終了時の判定は2-0で前田の勝利。
 大喜びで腰にベルトを巻いた前田は「2日前からマヌーフ選手の顔が怖かったんですけど、逃げ出さなくてよかった」とマイクアピール。「WBCに続き、またも日本の侍が快挙を達成しました!」というアナウンスもされたが、前田自身もインタビュースペースで「勝っちゃいましたね。チーム・ドラゴンのイチローとして。本当にイチローと思いましたね。イイトコ取りで」と発言。しかし前王者のバダ・ハリと防衛戦をやる可能性を聞かれると、「ムリっす! どう考えてもムリっしょ! ボコ(にされる)でしょ。出来るだけ誰とも(防衛戦は)やりたくない。今回の目標はテレビに映ることだったんですよね。僕は今後も挑戦者として頑張ります。1ニートとして終わりたい」とムリを連発。防衛戦よりも賞金が入ったので、バイトを減らすことで頭がいっぱいの様子だった。
 そんな前田に関して谷川EPは「一番驚いたのは慶次郎の優勝。僕にとってはメルヴィンかタイロンが優勝するのが喜ばしいことだった。魔裟斗君が(MAX世界トーナメントで優勝して)チャンピオンになったのと、慶次郎がひょいひょいと勝ったのは全然違う。魔裟斗君はチャンピオンと戦って、勝ち取ったチャンピオンだったが、慶次郎はこういう星の下に生まれた。防衛戦は機会があったらやりたい。ハリッドなのか、ルスランなのか、バダ・ハリなのか。こういう選手に勝って評価を上げてくれないと、まだまだダメだと思います」と、やや手厳しい評価。
 この日はチームメイトの澤屋敷がグラウベに完敗を喫して引退を示唆するような発言をしているだけに、前田にかかる期待は今後さらに増すことになると思われるが……

080328_K-1WGP-3.jpg 前日会見でも丁々発止の挑発合戦を展開したレミー・ボンヤスキーとアリスター・オーフレイム。もはやK-1vsDREAMの対抗戦を飛び越えた戦いとなったが、試合前に両者拳を合わせることもなく、いきなりアリスターの飛びヒザ蹴りから試合開始。それだけ意地が前面に出るガチガチの展開になったため、接近してしまうとレミーがクリンチしていくのに対し、抱きついたアリスターがうっちゃるように投げ飛ばすという展開が目立った。
 スピードとテクニックでは圧倒的にレミーだが、アリスターのパワーと圧力が半端じゃない。レミーはアリスターの圧力でかなり体力を消耗している様子で、3R途中まではアリスターが優勢だったが、3Rの残り1分くらいのところでレミーがヒザ蹴りの連打からパンチを出したところで、アリスターが身をかがめたところにレミーが右ストレートを打ち抜き、アリスターがダウン!
 これが決定打となってしまい、3R終了時の判定でレミーが勝利。首の皮一枚のところでレミーがK-1世界王者の意地を見せたが、リングを降りるまで両者は握手を交わすことはなく、レミーが前日会見でプレゼントされたオスカー像のレプリカを返しにいくと、アリスターのセコンドが振り払うほどのピリピリムード。
 インタビュースペースでアリスターはヒザをケガしていたことを明かし、それが得意のフライングニーが出せなかった原因だと語ったが、アリスターは「実際に戦ってみて改めてスゴイ選手。さすがはK-1で3度も王者になった選手だが、試合を優勢に進めていたのはワタシだ。最後のダウンさえなければ勝っていたのはワタシだ」と悔しそうに語った。なお、アリスター本人は今後K-1を続けるつもりはないそうだが、谷川EPは「アリスターの評価が上がった試合だった。ジェロムやアーツとの試合も見たい」とラブコールを送った。

 この日の横浜アリーナは東側の1階、2階席とアリーナ席の一部を潰し、巨大なステージと横長ビジョン&大型スクリーン、花道を設置。それでもバダ・ハリやルスランといった人気選手が欠場したこともあってか、満員マークが付くほどの客入りとはならなかった。

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