プロレス、格闘技、IT、デジタル、iPod、Macなどの情報をお伝えするウェブマガジン[angle JAPAN]

›2009年06月15日

青木や飯伏が存在感を示した中、デヴィットとの新日対決を制した金本がスーパーJr優勝

Posted by TEAM-angle at 00:00 / Category: 【プ】新日本プロレス / 0 TrackBack

 14日、後楽園ホールで行われた新日本プロレス『BEST OF THE SUPER Jr. XVI〜The Hard Luck Soldiers〜』最終戦。全試合の詳細はバトル三昧をご覧下さい。
 大会開始前、まずは6・20大阪大会でIWGPヘビー級王座を賭けて激突する中西学と棚橋弘至の調印式が行われた。その後、新日本所属選手のほか、今シリーズに参戦している選手、さらに菅林社長や坂口相談役らがリング下に並ぶ中、プロレスリング・ノアの菊池毅が遺影を持ち、青木篤志と共にリング上に。そして13日の試合中に倒れて急逝したノアの三沢光晴さんへ、1分間の黙祷が捧げられた。
 超満員に膨れあがったこの日の観客は、暗いムードを吹き飛ばそうという思いなのか、ひとまずいまはプロレスを楽しもうという思いなのか、いつも以上に盛り上がっているように感じた。だが、さすがにこの黙祷中には号泣するファンや、遺影に向かって「三沢、何でだよ!」と絶叫するファンも……。
 そんな状況の中、第1試合からノアの菊池が登場。三沢さんと共に結成した超世代軍時代と同じ日の丸タイツの菊池だが、ガンガン攻めてくる吉橋伸雄に対してほとんど表情も変えることなく淡々と試合を進めていく。最後は火の玉ボムで菊池が勝利したが、唯一吉橋のエルボーに対して気合いの入った表情でエルボーを返したシーンと、深々と頭を下げてリングを降りたシーンは印象深かった。
 また同じくノアからの参戦となった青木は、スーパーJr準決勝で金本浩二と対戦。菊池と違って入場時からかなり意気込んでいる様子だった青木は、執拗なアームロックで金本の左腕を集中攻撃していったが、アンクルホールドをガッチリ決めれてしまい、脱出不可能と判断したレフェリーが試合をストップ。試合後もレフェリーに食い下がっていった青木だが、リングを降りた直後にはマットをバンバン叩いて悔しさを露わにしていた。そんな青木に向かって観客からはもの凄い青木コールが送られた。敗れはしたが、開幕戦で「他団体の選手は準決勝に上げさせない!」と豪語していた金本に対して、準決勝で「ノアジュニア、ここに在り!」を示すことは出来たはずだ。

 開幕戦で金本相手にその身体能力の高さを見せつけ、勝った金本から絶賛されたDDTの飯伏幸太は準決勝でプリンス・デヴィットと対戦。どちらも蹴りや飛び技には定評があり、いかにも好勝負になりそうな雰囲気。その期待に応えるように序盤からいきなり場外ダイブを狙ったデヴィットに対し、場外から素早くエプロンに上がった飯伏がスワンダイブ式ミサイルキックで迎撃してみせた。
 デヴィットもエプロンで攻撃してこようとする飯伏をオーバーヘッドキックで迎撃してみせたが、レッグボンバーでデヴィットを場外に追いやった飯伏は、コーナーに駈上ってのケブラーダを発射! さらにリングに戻ったデヴィットにミサイルキックを叩き込んだ飯伏は、低空ジャーマンからのキックコンビネーションでダウンさせると、その場跳びツイスタープレス→ムーンサルトムーンサルトという目ン玉が飛び出るような連続技!
 徐々に反撃し始めたデヴィットがトドメのプリンスズスロウンを狙うと、着地して逃れた飯伏はオーバーヘッドキックからのハーフネルソン。逆に飯伏がトドメのフェニックス・スプラッシュを投下するが、デヴィットもこれをかわして自爆させる。そしてダイビング・フットスタンプ→プリンスズスロウンと決めていったデヴィットは、カナディアンバックブリーカーからのプリンスズスロウンという新技を解禁し、飯伏から3カウントを奪った。しかし、試合後の大飯伏コールを聞く限り、新日本ファンに「DDTの飯伏幸太」の名を十分刻んだのは間違いない!

 スーパージュニアは予選敗退に終わったタイガーマスクはライガー&AKIRAと組んで、邪道&ブラック・タイガーのCHAOSと合体したドラゴンゲートのYAMATOと対戦。終始Bタイガーを意識しまくりのタイガーは、試合そっちのけでBタイガーとやり合う。そんな状況でも、YAMATOはタイガーに向かって「今日で終わりなんだから俺とも遊んでくれよ」と、らしさを発揮した挑発をしていく。
 だが、結局タイガーとBタイガーが激しい場外乱闘を繰り広げている間に、試合はAKIRAがYAMATOとの誤爆を誘い込んでから邪道を丸め込んで勝利。だが、事件は試合後に起こった。タイガーが場外乱闘でBタイガーのマスクに手を掛けていくと、ライガーが割って入ってタイガーを止めようとする。するとタイガーはライガーにも食ってかかっていき、タイガーとライガーまでもが険悪なムードに。
 タイガーーライガーーCHAOSという三つ巴の乱闘が繰り広げられる中、一番ヒートアップしてしまったのが、タイガーとライガーの乱闘。お互いに相手のマスクを掴んで激しく罵り合い始め、場内も騒然。慌ててAKIRAがライガーを止めようとするが、ライガーはAKIRAを振り切ってタイガーに殴りかかっていく。この非常事態にバックステージから平田淳嗣が出てきて、ライガーの頭を思い切り叩き、そのまま強引にバックステージに連れ帰る一幕も。
 残ったタイガーは近くにいた服部レフェリーや田口に向かって「俺が悪いのかよ! 悪いのはあっち(=Bタイガー)だろ!」と不満を爆発させると、ようやく控室へと戻っていったのだが、何とそのまま荷物を持って会場を後にしてしまった。現IWGPジュニア王者のタイガーが、スーパージュニアの決勝&表彰式を前に会場から出て行ってしまうというのは異常事態だが……

 そして迎えた今年のスーパージュニア決勝は、2年連続でケガによる途中棄権だったデヴィットと、開幕戦で強い新日本を見せて優勝すると宣言していた金本という組み合わせに。デヴィットは序盤じっくりとした攻防から金本を場外に追いやると、いきなりノータッチトペコンを発射していったが、これはかわされて鉄柵に激突!
 これで左ヒザに大きなダメージを負ってしまったデヴィットに対し、金本は容赦ない蹴りを叩き込むとお得意の顔面ウォッシュ。しかし3回目を掟破りのアンクルホールドに切り返してみせたデヴィットは、アンクルで切り返してきた金本をうまく場外に放り出して、果敢にももう1回ノータッチトペコンも発射! しかし、飛んだポジションが悪かったこともあって、これまた自爆!
 完全に劣勢に立たされたデヴィットだが、気合いで場外戦を優位に進めると、鉄柵越しのフットスタンプを投下。さらにリングに戻ったところに高さのあるミサイルキックを叩き込んでいったが、ヒザの痛みで動きがイマイチ鈍い。金本はそこに容赦なくヒザ十字を決めていき、動けなくしておいてムーンサルトプレスを投下。
 だが、カウント2で返したデヴィットは再びコーナーに登ろうとしている金本の背後から飛び付いてバッククラッカー。逆にコーナーに登ったデヴィットだが、金本は下からハイキックを叩き込むと雪崩式フロントスープレックスでブン投げる。しかし金本のムーンサルトをヒザで迎撃したデヴィットは、その腹部にダイビング・フットスタンプ。
 さらに金本のタイガースープレックスをエビ固めに切り返し、オーバーヘッドキックを挟んでからトップロープからの雪崩式ブレーンバスター。大デヴィットコールを受けたデヴィットは、金本を引きずり起こして必殺のプリンスズスロウンを放つが、体をズラした金本はそこからデヴィットの足を掴んでアンクルへ。デヴィットは必死にアンクル地獄からロープに逃れて反撃しようとするが、その度に金本はデヴィットの反撃をかわしてアンクル地獄に引きずり込む。
 それでもデヴィットは何とかプリンスズスロウンを決めてみせたが、走り込んできたデヴィットにカウンターの飛びヒザを叩き込んだ金本は、投げっぱなしタイガーから顔面へのハイキック。そしてデヴィットの両足を裏4の字のようなカタチでロックしてからアンクルホールドを決めていき、完全に脱出不可能にしてみせる。これでデヴィットもついにギブアップ!

 公約通り“強い新日本”を見せた上で3度目のスーパージュニア制覇を達成した金本は、「最後は執念じゃないですかね」と勝因を語ると、超満員のファンに向かって「夢はジュニアのカリスマを通り越して、スーパージュニアの神やな」と言うと笑顔を見せた。そして最後は開幕戦のときと同様、「俺たち最高かー? 」「最高だぜー!」「新日、最高かー?」「最高だぜー!」と観客とのコール&レスポンスで今年のスーパージュニアを締めくくった。
 なお、表彰式でデイリースポーツ賞とPPVジャパン賞を飯伏が受賞したことが発表されると、観客からは大きな声援が飛んだ。また、スポニチ賞を受賞した青木はトロフィーを受け取ったとき、一瞬だけ涙を堪えているようにも見えた。大会前、三沢さんから「頑張って来い」と言われたという青木だが、社長からされた期待には十分応えられたはずだ。
 試合後、インタビュースペースで新日本本隊の仲間から祝福された金本は、「今年の最後のチャンスだと思っていたから。いまの俺はタイガーにも勝てる気がする。もうタイガーはええやろ? 俺がもう1回(IWGPジュニア王座を)獲る。……(長い沈黙から)何年になるか分からないけど、俺の中ではゴールが見えているから頑張れる。2年か3年(後)か分からないけど、ゴールが見えているから頑張れる」と、近い将来訪れる引退に向けて最後のひと勝負に出る覚悟を語った。
 さらにデヴィットや田口を直接激励した金本は、「来年頑張って欲しい。俺は来年、再来年と出られると思いませんよ」と、次世代に新日本ジュニアを託した。なお、金本の新妻であるHikaruさんは年内に金本二世を出産予定だということを明かした金本は、「優勝賞金は子供や奥さんのために使いたい。将来、子供にDVDを見せたい。優勝した年に生まれたっていうのは絶対に忘れない」と語った。

【angle JAPANは休刊中。プロレス・格闘技のニュースや試合リポートは下記のサイトで!】
btln-banner_468-60.gif