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›2009年06月16日

大雨と雷鳴の中、飯伏が不死鳥プレス!悪天候にも関わらず花やしきプロレスは大成功!

Posted by TEAM-angle at 23:00 / Category: 【プ】DDT・マッスル / 0 TrackBack

090616_DDT-1.jpg 16日、浅草・花やしきで開催されたDDT『はなやしきプロレス DDT JAE Presents』。これまで本屋やキャンプ場でプロレスをやってきたDDTが、ついに遊園地プロレスを実現! まさかの天候の中、決行された全試合の詳細はナイガイモバイル☆バトルをご覧ください。
 大会開始前には、急逝された三沢光晴さんとテッド・タナベさんへの追悼10カウントゴングが鳴らされた。だが、場所が遊園地ということもあり、観客も気持ちを切り替えて「今日は思い切りプロレスを楽しもう」という様子。チケットは前売りの時点でソールドアウトし、当日券販売は一切ないという盛況ぶり。しかも場所が昨今何かと話題になっている浅草だけに、「何かやってくれるんじゃないか?」という期待感に溢れていたが、この日はあいにくの空模様。
 選手たちは濡れて滑るマットで足を取られないように気をつけながらのファイト。それでも男色ディーノがおばけ屋敷やビックリハウス、さらにはプリクラマシンまでを使って試合を盛り上げたり、マサ高梨がKUDOに対して「お前、今日集合時間に遅れてきたが、ロック座に行ってたんだろ!」と言い放ったりと、試合は大いに盛り上がった。
 心配された天候も試合開始の19時からセミファイナルまでは、時折パラパラと雨が降ることはあったが、観客にはレインコートが支給されたこともあり、比較的落ち着いて観戦できていた。ところが、メインのエニウェアフォール4thスレッドマッチが始まろうとしたところから、急激に雨脚が強くなり、あっという間にまさかのどしゃ降り状態に! しかも雷まで鳴り響くという、屋外興行では最悪のコンディションとなってしまった。ところが……

090616_DDT-2.jpg むしろここまで来たら悪環境のほうが盛り上がるとばかりに、高木三四郎は入場するなり「雨、もっと降れ〜!」と絶叫。続いてポイズン澤田JULIE(以下PSJ)が入場してくると、空がゴロゴロと言い出し、新日本プロレスのスーパージュニア帰りの飯伏幸太が入ってくると雨は完全に本降りに。最後に中澤マイケルが芸者さんを引き連れて入場してくると、「待ってました!」とばかりに、早速“エニウェアフォール(=リング上だけでなく、会場中どこでフォールしても有効)”ということで、リングを降りて場外乱闘へ!
 レインコート姿の観客もまるで民族大移動のように4選手の乱闘を追いかける! 大雨の中、浅草花やしきを練り歩く400人! セコンド陣も必死に戦うスペースを確保しようとするが、観客もこんなチャンス滅多にないとばかりに超至近距離で戦いを見守り、さらに雨の中ケータイでパシャリ。近くから見る者、上から見る者、遠巻きに見る者、悲喜交々! そして出店で射的を見つけた高木は、早速マイケルを的にしてコルク弾を発射! すると飯伏はPSJに路上で蹴りを入れながら、なごみ系アトラクションの『スワン』へ。

090616_DDT-3.jpg 『スワン』はよく観光地の池などで見かけるスワンボート的な乗り物だが、マイケルを置き去りにしてスワンに乗車した3選手は、高木の「ジェットストリームスワン!」のかけ声と共に、スワンで池をクルクル。そんな姿を見た女性ファンが「なんか楽しそう」とポツリ。だが、そんなのんきな雰囲気から一転して勝負を仕掛けていったのは飯伏!
 呆然としていたマイケルを高木がフォールするがカウントは2。すると飯伏が高木を池に突き落とし、さらに池に落ちた高木にスワンをつないでいる棒のところから蹴りを叩き込んだ飯伏は、何とケブラーダを発射! これが本当のスワンダイブ式と言いたくなるような優雅な飯伏の跳び技に、何だかメルヘンな雰囲気も……
 しかし飯伏は「次、行くぞー!」と言ってほかの3選手を花やしき史上、最強・最速の絶叫マシン『スペースショット』へと連れて行く。明らかに絶叫マシン系が苦手そうな高木とPSJを早々に座らせた飯伏は、逃亡を図ったマイケルを捕まえて席に座らせると、なぜか自らも席に座って係員に発射を指示!

090616_DDT-4.jpg その様子を下から見上げていた観客だが、上からは大粒の雨が容赦なく降ってきた上、空が何度となくピカッと光だしゴロゴロゴロ〜という不気味な音がこだまする! そんな状況の中、地上60mまで一気に昇っていく『スペースショット』に乗車した4選手。
 必死に抵抗して嫌がる高木やマイケルに比べ、飯伏は1人で大喜び! 一気にギューンと上空へと上がったあと、ゆっくりと下がってきた頃には高木やマイケルはすでに疲労困憊の表情。すると観客からは「もう1回」コール。飯伏もノリノリでそのまま安全バーが外されることなく、再び雷鳴鳴り響く上空向かってギューンと昇っていった。
 他の3選手に大きなダメージを与えることに成功した飯伏は、マイケルを攻撃しながら園内を見渡し次のターゲットを物色。その間雨ざらし状態のリングにはビニールマットがかけられるという、とても試合中とは思えない展開に。そんなリングを素通りした飯伏がマイケルを、傾斜角12度のステージの上で回転する2人乗りマシン『カーニバル』に座らせると、高木が「乗りたい人は乗っていいぞ!」と叫ぶ。

090616_DDT-5.jpg 大雨の中観客と選手たちが仲良く『カーニバル』に乗り込むと、思わず高木が「これ試合か?」と首を傾げたが、観客からは「いい試合だ!」という声が飛ぶ。その声を聞いて絶叫系の乗り物が苦手な高木は一旦は乗車を拒否したが、覚悟を決めて乗車することに。男性ファンの隣に座るのを拒否し、ちゃっかり女性ファンの隣に高木が座るといよいよスタート。乗車した人も、それを取り囲んで見守る人も、なぜか全員ハイテンションに!
 すると『カーニバル』はライトが落ちて真っ暗になり、真ん中のピエロだけが光り輝く中を、もの凄いスピードで回っていく! 新藤リングアナの「危ないですから、一歩下がってください!」という声は、普段の場外乱闘のときによく聞くが、この場合は高速回転する乗り物に近づくなという意味。
 そんな状態でぐるぐると高速回転したあと、4選手はフラフラしながらようやくリングへと戻っていった。絶叫系マシンですっかりダメージを負ってしまった高木だが、リングに戻れば雨でびしゃびしゃになったマットにマイケルをスピコリドライバーで叩きつける。そして新技のクローズライン・フロム・ヘブンを狙ってコーナーに登っていくが、これは飯伏がオーバーヘッドキックでカット。
 雨は弱まることなく、より一層激しく降ってくるが、観客は誰1人帰ろうとすることなく、びしょびしょになりながらリング上の戦いを見守る。マイケルが飯伏に急所蹴りからのオリンピックスラムを決めていくが、飯伏もジャーマンを返す。バットコンディションにも関わらず、動き自体はいつものリング上とさほど変わらないところが凄い。

090616_DDT-6.jpg そして疲労困憊の高木、いつの間にかいなくなっているPSJと2人が戦線離脱状態の中、マイケルを寝かせた飯伏は雨でいかにも滑りそうなコーナーへと登っていく。慎重に足場を確認した飯伏は「いける!」という表情をすると、大雨が降り注ぎ、雷鳴鳴り響く上空向かって体を捻りながらダイブし、完璧なカタチのフェニックス・スプラッシュを投下して3カウント!
 観客もまさかこんな状況で不死鳥プレスを出すとは思っていなかったようで大熱狂! もし第1試合から大雨だったら観客も観戦するのがしんどかっただろう。だが、メインだけまるで計算されたかのように大雨が降ったことで、最後の不死鳥プレスはプロレス史に残るドラマチックな1シーンになった。
 スターらしい、そういう“引きの強さ”を持っている飯伏。試合後、「俺様は乗り物が苦手なんだよ!」と叫びながら嗚咽していた高木だが、「飯伏、おまえやっぱり凄いな。でも6月28日の後楽園大会は絶対に負けないからな!」と、飯伏の凄さを認めた上で両国のメインを懸けた6・28のシングル戦へと気持ちを切り替える。
 対する飯伏は「えっと、これで僕のスーパージュニア決勝戦が終わりました。ものすごく楽しかったです」と実に飯伏らしいマイクアピール。遊園地プロレス=スーパージュニア決勝というのは、どインディーを心から愛し、本屋やキャンプ場などとんでもない場所でプロレスをやるのが大好きな飯伏らしい。
 ちなみに乗り物酔いしたため、試合途中でさりげなくフェードアウトしていたPSJが試合後に再び現れると、「次はこの花やしきを紅蓮の炎に包んでくれるわ!」と叫ぶ。するとまるで図ったかのように雷鳴が鳴り響き、何とかつてグレート・ムタが横浜アリーナでやった入場シーンとは逆に、天に向かってつり上げられていった!
 ……が、花やしきは屋外のため当然PSJは空中で宙づり状態。大雨の中、宙ぶらりんのPSJを放置した高木は年内にもう1度花やしきプロレスを開催することを宣言。フジロックばりに観客もずぶ濡れなりながらも大喜び。悲しい出来事が続いたプロレス界だが、この花やしきプロレスは「プロレスは楽しい!」ってことを改めて教えてくれた大会となった。

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