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›2009年06月22日

引退間近の荒谷が思い入れのある小島と一騎打ち。そこに助太刀した武藤は追悼エメフロ

Posted by TEAM-angle at 00:00 / Category: 【プ】全日本プロレス / 0 TrackBack

090621_AllJapan-1.jpg 21日、後楽園ホールで行われた全日本プロレス『CROSS OVER'09』開幕戦。次期シリーズで『餃子の王将 presents 2009ジュニア・ヘビー級リーグ戦』が開催されることも発表された今大会の詳細はバトル三昧をご覧下さい。
 「普通のオジサンに戻ります」と言って7・26後楽園大会で引退することを決めた荒谷望誉。その荒谷が一番思い出に残っている試合が、03年10月26日に日本武道館で行われた小島聡戦だという。当時の荒谷は20kg減量して肉体改造に成功し、その年のチャンカー&火祭り覇者である小島との一騎打ちに挑んだ。だが、そこで勝った小島はその後も順調にトップ戦線を歩んでいったのに対し、敗れた荒谷はいつしか前座戦線へ。良くも悪くも荒谷にとってターニングポイントになった一戦だったのは間違いない。
 武道館とはいかないまでも、後楽園大会のメイン。そして03年ほど締まった肉体とまではいかなくとも、引き締まった表情で入場してきた荒谷。その気合いの現れがよく分かるショルダータックルやエルボーを見舞っていった荒谷だが、小島のチョップやストンピングで何度もダウン。
 いつの間にやらリング下には若手だけでなく渕正信、近藤修司、諏訪魔、カズ・ハヤシ、武藤敬司の姿も。カズが大声で檄を飛ばせば、武藤はマットをバンバン叩いてエールを送る。そのエールに応えるように小島のマシンガン逆水平の打ち終わりを狙ってエルボーを叩き込んだ荒谷は、ラリアットを連発。しかし小島はローリングエルボーで場外に追いやると、プランチャを投下。さらにエプロンに上げて断崖式DDT。
 やられっ放しの荒谷に場内から大「荒谷」コールが巻き起こる中、行っちゃうぞエルボーを狙った小島がコーナーに登ると、何と武藤がロープを揺らして時間稼ぎ。それでもエルボーを食らってしまった荒谷だが、小島のブレーンバスターをワキ固めに切り返し、雪崩式コジコジカッターを食らってもカウント2で返す頑張りを見せる。だが、腕のサポーターを外した小島は、渾身のラリアットを叩き込んでカバー。すると……

090621_AllJapan-2.jpg またしても武藤がレフェリーの足を引っ張ってカウントを阻止! 社長としての強権発動だが、ファンも「荒谷さんにはここで終わってほしくない!」という思いがあり、ひとまず目をつぶることに(?)。小島が思わぬ横ヤリに唖然としていると、背後から荒谷が必殺のカンチョー攻撃! そこから串刺し攻撃を狙って突進する荒谷だが、これは何度やってもやっぱりフロントキックで迎撃されてしまう。身を乗り出して武藤が檄を飛ばし、場内から大「荒谷」コールが起こる中、荒谷はかつての師である天龍源一郎を彷彿させるパワーボムを投げ捨て式で決めていく。
 そして満を持して重爆ムーンサルトプレスを決めたが、これもカウントは2。もうガムシャラにヘッドバット、ラリアットを放っていった荒谷だが、腕へのラリアットで迎撃した小島は、相手をロープに振ってからタックルのようにブチ込んでいく“スタン・ハンセン式”のウエスタン・ラリアットを叩き込んで荒谷から3カウントを奪った。
 試合後、ガックリと項垂れる荒谷に近付いていき、握手を求めた小島。これに応じた荒谷が正座のままお辞儀をすると、小島も同じ体勢で一礼した。すると7・26後楽園大会で行われる荒谷の引退試合のカードが、荒谷&菊タローvs.渕&TAKAみちのくに決まったことが発表された。リングを降りた荒谷はヘロヘロになりながらもそのまま売店へと出向き、引退記念イベント『荒谷ちゃんこ』のチケット販売のためファンサービスに精を出した。
 その後、バックステージに戻ってきた荒谷は左ふくらはぎを押さえながら「最初走ったときに、またブチッって切れちゃいました」と告白すると、「悔しいですね。もうちょっと万全の体調でやりたかったです」と吐露。それだけ小島戦は荒谷にとって大事な一戦だったようで、「あの人(=小島)とやるといつもそうなんですけど、すごい気持ちのいい痛みというか、負けたっすけどすごい……うん、楽しく出来ました! 何かやっぱりあの人は同世代でトップを行っている人なので、この会社に入る前から目標にというか、あの人に近づけないと、そして追い越さないとどうにもならないと思って……。まぁ最初の頃はそう思っていたんですけど、いつの間にかこんなになってしまいましたが、私は。最後のシリーズで(小島との)試合を組んでもらって、すごいよかったですね。まぁあの人を超えることは出来なかったですけど」と満足と悔しさが入り混じった表情で語った。

090621_AllJapan-3.jpg 大会開始前には三沢光晴さんの追悼セレモニーが行われた。三沢さんの遺影を持った武藤社長と共に、かつて三沢さんとは同じ釜の飯を食った渕、太陽ケア、和田京平レフェリーもリング上へ。ほかの本隊、F4、GURENTAIはリングを取り囲むように並び、神妙な面持ちで10カウントゴングを聞いた。
 三沢さんとは同じ“社長レスラー”であり、夢の一騎打ちも計画されていたとも言われる武藤は、プロレス復帰したばかりの河野真幸と組んで、鈴木みのる&ケアの持つ世界タッグ王座挑戦が決定。諏訪魔も高山善廣の持つ三冠ヘビー級王座挑戦を目論んでおり、世界タッグ&三冠へびーのW前哨戦が6人タッグで行われた。
 若い2人を下げて自ら先発を買って出た武藤は、ケアとまずグラウンドの攻防を展開すると、いきなりケアを抱え上げて何とエメラルド・フロウジョン! ケアも返す刀で武藤にタイガードライバーを決めていき、場内は大いに沸き上がった。武藤とケアらしい三沢さんへの追悼の仕方か。
 その後は河野の関節技を受けながらも高笑いして挑発していった鈴木が、コーナーに戻った河野を背後から引きずり降ろして喧嘩腰の場外乱闘を展開したことで大荒れ! だが、その間も諏訪魔は高山に向かっていく。さらに河野の飛び付き十字でケアが左腕を痛めたとみるや、武藤がアームロックで集中攻撃。かなり捕まってしまったケアだが、何とか自力で脱出してタッチ。
 鈴木が武藤のシャイニング・ウィザードをキャッチしてアキレス腱固めを決めていくと、諏訪魔がカット。そこに高山が入って来ると、諏訪魔は串刺しラリアットからベリートゥベリー。高山もスロイダー、ダブルアーム、バックドロップと反撃していくが、いいタイミングで武藤が入ってきて高山にシャイニング・ウィザード。そのまま武藤が鈴木を足4の字で捕らえると、河野もケアを腕十字で捕らえていく。そして諏訪魔が高山の巨体を完璧なジャーマンで投げてみせ3カウントを奪った。
 20分を超す熱戦となったが、試合後も世界タッグ王者の鈴木&ケアは怒りが収まらず、河野を袋叩きにしていく。だが、武藤はストップ・ザ・GURENTAIに手応えを掴んだのか満足気な表情で、河野、諏訪魔と共に勝ち名乗りを受けた。

 なお、ジュニアリーグ戦出場が決まった稔は、またしても近藤にピンフォール勝ち。稔は「お前もうちょっと歯ごたえのある食い物かと思ったけど、歯ごたえねぇな。次のリーグ戦、俺が絶対優勝するから。なぜなら俺は腕には自信があるんだ、このスットコドッコイ!」と言い放った。
 同じくリーグ戦出場が決まったF4の大和ヒロシ&KAIだが、5・17後楽園大会に続いてまたしても真田聖也&征矢学ぶに完敗。カズの持つ世界ジュニア王座挑戦が決まっているMAZADAは、垂直落下式正田落としでフィル・アトラスにフォール勝ちし、GURENTAIベルト制覇に手応えを掴んだ。なお、ジュニアリーグ戦には全日本初参戦となるスペル・クレイジーの出場も決定した。

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