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›2009年08月03日

フェザー級GPは大穴が優勝!廣田に敗れ北岡は王座陥落!処分前の三崎は無装飾勝利!

Posted by TEAM-angle at 03:00 / Category: 【格】SRC・戦極 / 0 TrackBack

090802_Sengoku9-1.jpg 2日、さいたまスーパーアリーナで行われたワールドビクトリーロード『戦極〜第九陣〜』。約6時間にも及ぶ長丁場となったが、戦極史上ベスト興行との呼び声も高い今大会。全試合の詳細や試合後のコメントなどはナイガイモバイル☆バトルをご覧下さい。
 今大会はフェザー級グランプリ2009 Final ROUNDということで、準決勝と決勝が行われたのだが、準決勝の2試合はまさしく名勝負。とくに“優勝大本命”日沖発vs.“ZST最強の男”金原正徳の一戦は、一瞬も目が離せない攻防が展開された。パンチからテークダウンを奪った日沖はあれよあれよという間にマウントを取ると、一気にマウントパンチ。
 必死で逃れようとする金原は何とか体勢を入れ替えるが、下になった日沖は得意の三角絞めに。さらに腕十字に移行すると、金原は立ち上がったり、回転したりして必死に脱出しようとする。しかし日沖は三角と腕十字を切り替えながらまったく離れようとせず、最終的に元のマウント状態に戻ってみせる。
 辛くも1R終了のゴングに救われた金原だが、2Rも日沖はマウントを取り、今度こそ腕十字を極めて金原の腕が完全に伸びる。だが、運良く日沖が手を離してしまい、絶体絶命のピンチから脱した金原は逆にバックを取って胴絞めスリーパーを狙う。ところが体を反転させた日沖はいつの間にかまたもやマウントを取ってみせ、逆にスリーパーを狙う。
 これも2R終了のゴングに救われた金原は、3Rでようやく上になったのだが、日沖はラバーガードで堪えていき試合終了。判定の結果、3-0で日沖の完勝。鼻血を出し、多少疲れている様子だった日沖だが、内容としては金原を圧倒して決勝進出を決めた。もう一方の準決勝では、ここまで優勝候補と言われてきた相手をことごとく倒してきた吉田道場の小見川道大が、またしても現パンクラスのフェザー級王者であるマルロン・サンドロに判定勝利! この結果、フェザー級GPの決勝は日沖vs.小見川の対決に決まったのだが……

 ところが休憩明けに日沖が頭部外傷により体に力が入らず、決勝に出場できないことが発表された。日沖の代わりに準決勝で敗れた金原が、決勝で小見川と対戦することになったのだが、お互いに準決勝はフルラウンド闘ったこともあり、小見川は左瞼がかなり腫れ上がった状態でリングへ。対して一度は死んだものの決勝に進出することになった金原は、決勝の緊張感を切り裂くように『武蔵村山音頭』に乗って、浴衣姿で入場。
 試合は金原が青木真也ばりに小見川の背中でオンブ状態のボディシザースからスリーパーを狙ったり、マウントを取ってパンチを振り下ろしたりし、またもフルラウンド闘った末、2-1の判定で辛くも勝利! ノーマークの状態からあと一歩で優勝に手が届きそうだった小見川は、悔しさを滲ませながら頭からタオルを被って退場。一方の金原も自ら「大・大穴の金原です」と自虐的にマイクアピールすると、インタビュースペースでも日沖戦では序盤に右ストレートをもらって記憶が飛んだこともあり、「試合をした感じがしない。自分がこの16人の中で一番強いと思っていないし、今日も1回負けているし、たまたまチャンピオンになれたと自覚している」と語った。確かに準決勝は日沖の完勝だっただけに、近いうちに日沖とタイトルを懸けて再戦をする必要があるだろう。

090802_Sengoku9-2.jpg 2年7カ月ぶりとなる待望の日本マット復帰戦を戦極のリングで行うことになった郷野聡寛。試合に匹敵するくらい注目されていた入場パフォーマンスだが、『GOLD FINGER '99』の乗ってセミロングのヅラにスーツ姿で登場した郷野は、矢島美容室風のセコンドを従えて入場すると、カメラの前に1回転。そして「郷野じゃなくて、GO〜の聡寛です!」とDJ OZMAから今度は郷ひろみに乗り換えたことをアピール。
 さらにスーツを脱いで、ゼブラ柄のスパッツの上からベルト部分に「GO〜のです!」と書かれたトランクスを穿くというたっぷり時間を取ったパフォーマンスを披露した郷野だが、正直観客の反応はイマイチ。その分、試合で見せてくれるかと思ったが、実際に対峙してみると“人間ユンボ”ダン・ホーンバックルとの身長差がかなりあることが分かる。
 それでも積極的にパンチを打っていった郷野だが、戦極初戦で本領を発揮できぬまま敗れているホーンバックルは「来い、来い」と手招きをして挑発。その後も単発ながら着実にパンチをヒットさせていた郷野だったが、やや不用意に右ミドルキックを出したところで、蹴り足をキャッチしたホーンバックルが右キック! これを身をかがめてかわそうとした郷野だが、逆に郷野の顔面にクリーンヒット! まるで糸が切れた人形のように両足が揃った状態で後方にバターンと倒れた郷野。
 すぐさまレフェリーが試合をストップしたが、あまりの衝撃的な結末に場内もどよめいたまま。しかも倒れた郷野はピクリとも動かない。ホーンバックルも心配そうに覗き込む中、ドクターの治療を受けた郷野は意識はあるものの、担架で運ばれた。そのまま病院に直行した郷野だが、脳しんとうと脊髄しんとう、さらに脳挫傷の疑いもあるということで入院することになった。

090802_Sengoku9-3.jpg 11・17『第十一陣』(両国国技館)で行われる、ミドル級チャンピオンシップ(王者はジョルジ・サンチアゴ)の挑戦者を決定するための日本人頂上対決として注目されていた中村和裕vs.三崎和雄の一戦。ところが三崎が公務執行妨害で逮捕されたことが発覚し、この試合以降無期限出場停止処分になることが決定。そのため「ミドル級チャンピオンシップ挑戦者決定戦」という冠こそ外されなかったものの、煽りVの中でも「大きく意味合いが変わってしまった」と言われてしまった。
 それでも中村はこの一戦に賭ける意気込みはかなりのもので、「どっちかが死ぬ試合だと思う」と語り気合いの入った表情で入場。一方の三崎はいつものジャンパーは着ず、さらに柄やGRABAKAのロゴなどが一切入っていない無地のショートスパッツ一丁で登場すると、花道で見せる腕をグルグル回すパフォーマンスもせずに淡々と入場。目に涙を溜めながらエプロンから会場を見渡した三崎は、リングインすると深々と頭を下げた。
 三崎にとってはある意味“ケジメマッチ”だが、いざ試合が始まるとヒザ蹴りのフェイントを見せる三崎に対し、ローキックを打っていく中村。ローキックがローブローになってしまう場面もあったが、観客からは三崎を非難するような声がほとんどなく、「三崎、頑張れ!」「三崎、悔いだけは残すな!」といった声援が飛ぶ。
 すると三崎はその声援に応えるかのように頭から突っ込んできた中村をヒザ蹴りで迎撃すると、さらにノーモーションからの飛びヒザ蹴りをグサリと顔面に叩き込んでダウンを奪う。それでも中村は必死に組み付こうとするが、三崎はフロントネックロックの体勢に捕らえると、「絶対に離すものか!」という思いが見ているほうにもビンビン伝わってくるくらい絞め上げる。
 この渾身のフロントチョークで中村は絞め落とされて三崎が勝利! その瞬間、セコンドについていたGRABAKAの総帥・菊田早苗と抱き合って大喜びした三崎だが、菊田はすぐに三崎の目を見て何かを諭すように声をかけた。一方の中村はショックのあまり泣き崩れ、頭からタオルを被って退場。記憶が飛んだ上、左目眼窩底骨折の疑いがあるという。三崎が菊田から言葉を掛けられるシーンは、『やれんのか!』で秋山成勲に勝った直後(最終的には無効試合だったが)、高田延彦から激励の言葉を掛けられた場面を彷彿させた。ある意味三崎にとってはどちらもターニングポイントになる試合だったのかもしれないが、大きく違ったのはそのあと。
 秋山戦後のマイクアピールは非常に有名だが、この日の三崎は差し出されたマイクを受け取ることなく、無言のまま四方の客席に深々と頭を下げてからリングを降りると、最後にバックステージ手前で改めてリングのほうを向いて一礼。インタビュースペースでも「今後につきましては処分も下っているので、処分に従いたいと思います」と基本的には謝罪の言葉のみだった。ただし「三崎選手の圧勝だった」と評価した國保取締役は「個人的希望でもありますが、ファンの声があれば、コミッションのほうには嘆願書という形で早い時期に復活できるようにお願いしたい」と早期復帰の可能性があることを示唆した。

090802_Sengoku9-4.jpg 三崎vs.カズ、藤田vs.ヒョードルを倒した男、そしてフェザー級GP決勝と大一番が多数ラインナップされた今大会でメインを務めたのが、北岡悟の戦極ライト級王座初防衛戦。5月の修斗の大会でDREAMで活躍する石田光洋に勝利した廣田瑞人の挑戦を受ける北岡だが、戦前は「びっくりするような内容で勝っちゃうと思う。お前じゃ無理。頭悪いのかなぁ?」と廣田に対してボロクソ発言。そして、いつものように“イっちゃった”表情で入場してきた北岡だが、トレードマークだったロングスパッツを捨て、戦極でもショートスパッツ姿で登場。
 これが影響しているのかどうかは分からないが、いつものように脱力した構えから高速タックルで足関節を狙っていった北岡だが、廣田は北岡のタックルを切ってみせる。北岡もタックルを切られても強引に押し込んでテークダウンをしたり、足関節がダメならフロントネックロックを狙う場面はあったものの、廣田はことごとく脱出して立ち上がってみせる。
 スタンドでの打撃戦になると、北岡のミドルキックに対して廣田のパンチで対抗し、要所要所でこのパンチがヒットしていく。北岡としては何とかタックルを決めて自分のパターンに持ち込みたいところだが、廣田は北岡のタックルをことごと切っていく。これまで秒殺勝利で数々の強豪を倒してきた北岡。4Rに突入した頃には、得意のタックルもすっかりスピードもキレもなくなってしまい、もはや決まる気配すら感じない。
 ついに北岡のタックルを頭を抑えて潰した廣田はそのまま顔面にヒザを落とす。さらにガブっていった廣田は鉄槌を連打。鼻血を流しながら必死に抵抗する北岡だが、ダメージが大きくタックルももはやフラフラの状態で廣田の足をつかむ前に力尽きてしまう。そこに廣田がダメ押しのニースタンプを連打していき、レフェリーが試合をストップ!
 完全に力尽きた北岡が倒れたままの状態の中、腰にベルトを巻いた廣田は「いや、やっとこさ勝ったけど面白かったやろ? 俺が考えとる総合格闘技はコレやねん」と笑顔でマイクアピール。そしてようやく起き上がった北岡と健闘を称え合った廣田を、仲間たちは胴上げで祝福した。敗れた北岡はインタビュースペースで「今までありがとうございました」と、ここまで『戦極』ライト級を引っ張ってきたことにひと区切りを付けた様子で語った。

 なお、オリンピックの柔道で金メダルを獲得し、その後総合格闘家に転向した泉浩、滝本誠、石井慧、吉田秀彦が一同にリングに上がり、柔道トップチーム(略してJTT)と紹介された。泉は次回9・23『第十陣』(さいたまコミュニティアリーナ)で総合デビュー戦を行うことが決定。まだデビュー戦が決まっていない石井は「初戦の相手をこの中でしたい人がいます。……それは泉先輩! ……ではありません。あとは戦極に任せます」と意味深発言。
 事実上、横にいた吉田か滝本への宣戦布告とも取れる発言だが、吉田は「格闘技を始めたときにこんなに後輩たちが入ってくるとは思わなかったです。まぁそういう仲間でも、ここにいる後輩たちみんなライバルです。もしかしたら闘うことになるかもしれないですけど、そのときは先輩後輩なしにぶん殴ってください。よろしくお願いします」と受けて立つ構えとも思える発言をした。

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