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›2009年10月27日

圧倒的な強さでMAX世界王者となったペトロシアンを、魔裟斗が引退試合の相手に指名

Posted by TEAM-angle at 03:00 / Category: 【格】K-1 MAX / 0 TrackBack

091026_K1Max-1.jpg 26日、横浜アリーナで行われた『K-1 WORLD MAX 2009〜World Championship Tournament FINAL〜』。大晦日に行われる魔裟斗の引退試合の相手が決まる大会だったが、地上波放送ではカットされた試合や、会場の様子、試合後のコメントなどはナイガイモバイル☆バトルをご覧下さい。
 決定事項ではなかったものの、基本的には今年のMAX世界トーナメントの優勝者と引退試合を行うと思われていた魔裟斗。その上で過去2戦2敗しているアンディ・サワーには「ワンマッチでは絶対負けない」と発言しており、大会開始前に行われたDVD-BOX発売決定の会見でも「サワーしか(引退試合の相手として)考えてない」と公言。その逆に「やりたくない相手は?」と聞かれた際に挙げていた名前がジョルジオ・ペトロシアンだったが、奇しくも今年の世界トーナメント決勝戦はそのサワーとペトロシアンという顔合わせとなった。
 準決勝で日本人で唯一ベスト4まで勝ち上がった山本優弥を、圧倒的な強さで下したペトロシアン。対するサワーは強敵ブアカーオ・ポー.プラムック相手に、延長Rまで闘い抜いた末に僅差の判定勝ち。絶対的不利なサワーだが、前人未踏3度目の優勝を目指して気合いの入った表情。一方傷ひとつない綺麗な顔でリングに上がったペトロシアンは、予想通り終始サワーを圧倒。さらにブアカーオ戦でケガをした右頬から出血し、何度もドクターチェックを受けたサワーは、2タイムチャンピオンの意地で3Rまで闘い抜いたが、判定はもちろんペトロシアン。
 過去MAXのトーナメントで、ここまで綺麗な顔で優勝した選手も珍しいだろう。そんな様子を放送席から何とも複雑そうな表情で見つめていた魔裟斗だったが、表彰式の前にリングに上がるとペトロシアンに「おめでとう。大晦日空いてるかな?」と声をかける。これは事実上引退試合の相手にペトロシアンを指名したわけで、観客からも「オー!」という声があがる。魔裟斗が通訳にすぐに訳すように言うと、ペトロシアンも笑顔で「大晦日のアポイントを取ったよ」と返事。その場で大晦日の『Dynamite!!』で行われる魔裟斗の引退試合の相手が、ペトロシアンに決定したことがアナウンスされた。
 「サワーしか考えていない」と言っていたが、例え“最もやりたくない相手”でも、やはり当初言っていたように世界トーナメント優勝者を最後の相手に選んだ魔裟斗。これが魔裟斗の“勇気のチカラ”ってやつか。だが、ペトロシアンの強さは驚異的であり、武蔵や武田のように魔裟斗だって壮絶に散って引退する可能性が出てきた。

091026_K1Max-2.jpg 昨年大晦日の『Dynamite!!』で総合格闘家の川尻達也とK-1ルールで対戦しながら、KO負けを喫したことで引退を決意した武田幸三。「最後も強い相手と闘いたい」と指名した相手は、初代MAX世界王者のアルバート・クラウス。武田はこの日のために長渕剛さんが再録音した『STAY DREAM』に乗って入場。かなり気合いの入った様子で試合に挑んだ武田は、得意のローキックを放っていくが、クラウスは強烈なパンチで応戦。
 押され気味の武田は、何とクラウスのローキックを食らってダウン! これまで何度もローキックで強豪を倒してきた武田が、まさかローキックで逆にダウンするとは思わず、観客も唖然とした様子。さらに2Rに武田が意を決して打ち合いを挑んでいったものの、顔面にもらったパンチのダメージで右目辺りを抑えながら力なく座り込むようにダウン。その表情がスクリーンでアップになると、目の焦点が定まらず朦朧としているのが分かる。
 客席からは「武田ってこんなにボロボロだったのか」と引退を決めたことを改めて実感した言葉や、「もう無理だよ! 止めた方がいいよ!」といった声が聞こえ始める。だが、角田レフェリーが止めなかったこともあり、武田は立ち上がってクラウスと打ち合う。さらに手招きして「来い」というジェスチャーまで見せる男気を見せた武田だが、ヒザ蹴りで左目尻や頬からも出血! ボロボロになり、何度倒されても立ち上がってきた武田だったが、ドクターチェックを受けた際に右目がもう見えていない状態と診断されて試合はストップ。
 だが、無念のドクターストップではなく、完全燃焼したストップだったと思っていいだろう。試合が終わった瞬間、クラウスも武田を抱え上げてリングを一周。目を赤くしていたように見えた魔裟斗もリングに上がって花束を贈呈し、谷川貞治EPからはシルバーのグローブが手渡された。そして武田が「皆さん、本当に今日はありがとうございました。クラウス選手もありがとうございました」と言うと、クラウスも「タケダ、イチバン!」叫ぶ。最後に武田は「今日を持って格闘技の世界から現役を引退したいと思います。本当に……長い間本当に応援ありがとうございました。生きて家族のもとに帰れることができます」と涙で声を詰まらせながら語ると、リングサイドで長渕さんと抱き合い、セコンドに腕を上げられながら花道を歩いていった。

091026_K1Max-3.jpg この日は長島☆自演乙☆雄一郎がまさかの1RKO負け、山本優弥も1RKO負け、小比類巻太信もあまりいいところなく判定負けと日本人が振るわなかった中、“ポスト魔裟斗”を占う日本人対決を行った佐藤嘉洋と城戸康裕の一戦は、佐藤がダウンを奪った直後に城戸がダウンを奪い返す激しい一戦となったが、最後は佐藤が意地のKO勝ち。さらにこの2人を飛び越えて世界のトップに挑みそうな日菜太は、得意の蹴りでハードパンチャーで知られるマイク・ザンビディスの腕をバンバン蹴っていって文句なしの判定勝ちを収めた。
 そして試合は惜しくも敗れたものの、会場を沸かせる試合をやってみせたのは、やはり“お騒がせボクサー”の渡辺一久! 最初からそのキャラに似合いすぎる『新・仁義なき戦い』のテーマ曲で入場してくると、大応援団は「カッズヒサ!」の大合唱。相手は山本“KID”徳郁から圧巻のKO勝ちを収めているチョン・ジェヒだが、メンチを切ったりノーガードで挑発するパフォーマンスを見せたりしながらも、チャンスと見るやパワーのあるパンチでガンガン押していく。さらに蹴りも覚え始めたようで、積極的に蹴っていったのだが、相手のジェヒも気が強くまったく引かない。
 試合が進むにつれジェヒのローやミドルがかなり効いてきた様子の渡辺は、なかなか勢いよく踏み込めなくなってきたが、応援団の「一久」コールを受けて近づいてきた獲物(ジェヒ)を噛み殺さんばかりのパンチを放っていく。最後は「打って来いよ」と挑発する渡辺に対し、ジェヒも「そっちこそ打ってこい」というような挑発を返したところで試合終了のゴング。
 気の強い者同士の日韓対決だったが、渡辺の試合にハズレなし。だが、渡辺自身は「パンチで倒すって言ったのにできなくて、自分自身にイライラしてますね。盛り上がっても俺が勝たなきゃダメです。勝負には勝たなきゃダメです」と反省しきり。総合をやらせても面白そうな選手だけに、今後に期待したい。

 ちなみに今大会は開会式が行われず、第1試合に出場した自演乙が『涼宮ハルヒの憂鬱』の涼宮ハルヒのコスプレで登場し、SOS団やそのほかのキャラのコスプレをしたダンサーと『ハレ晴レユカイ』を踊ったのがオープニングセレモニー代わり。地上波ではカットされていたが、自演乙は朝比奈みくる(声:後藤邑子)に呼び込まれるカタチで登場。会場中に「禁則事項です」というお馴染みのセリフが響き渡り、様々なマンガのコスプレで来場したファンを喜ばせた。

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