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›2009年11月09日

お互いのイデオロギーと試合スタイルを真っ向からぶつけ合った末、中邑が棚橋に激勝!

Posted by TEAM-angle at 00:00 / Category: 【プ】新日本プロレス / 0 TrackBack

 8日、両国国技館で行われた新日本プロレス『DESTRUCTION'09』。IWGP三大タイトルマッチに加え、注目のシングルマッチもラインナップされた今大会。全試合の詳細&試合後のコメントはナイガイモバイル☆バトルをご覧下さい。
 これまでもシングルで何度となく対戦している中邑真輔と棚橋弘至。2人は年齢も近くライバル関係にあり、会社が早いうちから新日本を支えるエースとしてプッシュしてきたが、今回のシングル戦はこれまでのシングルとはひと味違う。それというのも棚橋がケガで返上したIWGPヘビー級王座を奪取した中邑は、突如「このIWGPに昔のような輝きがあるのか? 俺はないと思う。猪木! 俺が旧IWGPのベルトを取り戻す!」と発言。この発言に明らかな不快感を露わにしたのが、猪木に触れることなくハッピーエンドプロレスでIWGPに輝きを与えてきたという自負のある棚橋。
 これまでもお互いのスタイルは違っていたが、今回はお互いが相手のスタイルを否定し、新日本内から居場所を消してやろうと思うほどのイデオロギー対決! 新日本内の政権をどちらが取るか、天下分け目の一戦である。それだけに試合は意外な形でスタート。いきなり張り手を見舞っていった棚橋に対し、中邑は掌底を返していき、バチバチと打ち合う両者。
 さらに中邑はタックルでテークダウンを奪うという格闘技流の攻撃。棚橋はヘッドロックという古典的なプロレス技で応戦し、蹴ってきた中邑の足をキャッチすると軸足の左足に低空ドロップキック。しかし中邑も棚橋のプランチャをかわして自爆させると、エグいヒザ蹴りを何発も叩き込む。だが、切り返しの名手でもある棚橋はいくら中邑が格闘技色の強い攻撃で来ても、ことごとく切り返してみせる。
 中邑も棚橋の攻撃を飛び付き腕十字で切り返すが、素早く逃れた棚橋はグラウンド・ドラゴンスクリューからテキサスクローバーへ。中央でガッチリ決まったが、股から上半身を抜けて脱出した中邑はワキ固めへ。さらに腕十字に移行するが、棚橋はクラッチが切れた瞬間に慌ててロープへ脱出。見応えのある攻防に場内からは両選手への声援がわき上がるが、大きさはほぼ互角! これまでの中邑vs.棚橋戦とは違う独特の空気が国技館を包む。

 コーナー下で座り込む棚橋に中邑は串刺しボマイェを放つが、これは棚橋がかわして自爆! しかし中邑は突進してくる棚橋に浴びせ蹴りを叩き込むとタイガースープレックス。だが、続くリバースパワースラムは棚橋が自ら勢いを加えていき、中邑をリバースDDTのようなカタチで逆に叩き付けていく。そこから一気にダルマ式ジャーマンで投げていった棚橋はスリングブレイドで叩き付けて、うつ伏せに倒れた中邑にハイフライフローを投下。そして仰向けにしておいて、トドメのハイフライフロー!
 これをかわして自爆させた中邑は、立ち上がろうとした棚橋の後頭部にボマイェを入れて、両者ダウン! ダウンカウント9で立ち上がると、中邑は前田日明ばりの大車輪キック! そこから一気にガブってフロントネックロックに捕らえて絞め上げる。さらにスリーパーに移行した中邑は、まるで猪木が乗り移ったかのように棚橋を絞め落とす。その上、ダメ押しのリバースパワースラムからボマイェを狙ったが、間一髪のところでかわした棚橋はスクールボーイで丸め込む!
 カウント2で何とかかわした中邑は腕十字を狙うが、棚橋は上体を起こして中邑の肩を押しつけてフォール。中邑がカウント2で返したところドラゴンスープレックスで投げ、さらにキャプチュードの体勢から抱え込み式ファルコンアローで叩き付けていった棚橋は、今度こそトドメのハイフライフロー! だが、棚橋がジャンプした瞬間に立ち上がった中邑は、何とナックルパンチで迎撃!
 朦朧とする棚橋に中邑はG1のときに目を負傷させた悪夢の技であるハイキックを叩き込むと、これまた猪木ばりの鉄拳制裁! そして棚橋がガクッとヒザをついたところに渾身のボマイェを叩き込んで中邑が3カウントを奪った。この日の中邑はロープに走ったりするようなことなく、いつも以上に格闘技色の強い打投極が際立つ攻撃を見せた。対する棚橋が返し技を存分に活かしたドラゴン殺法だっただけに、“平成の前田日明vs.藤波辰爾”と言ってもいい好勝負となった。
 今回IWGPを奪取してから中邑はベルトを腰には巻いていなかったが、「これで暫定王者じゃなくなったでしょ! これが本物のIWGP!」と言ってようやく腰にベルトを巻いた。さらに次の防衛戦の相手にG1タッグリーグ公式戦でフォール負けを喫している永田裕志を指名した中邑は、「誰が言ったか覚えてねぇ(けど)、『過去には勝てない、昔の思い出とは戦えない』。俺は29歳、プロレスもまだ7年、そんなことじゃ分からない。自分で見るまでは分かんねぇ! 過去と戦って何が悪い! 昔を超えようとして何が悪い! 未来は俺が作る! 生きたいように生きる! なりたい自分になる! それがプロレスラーだろ。以上!」と今回は武藤敬司の言葉を引用して、その言葉に反論するようにこれからも過去と勝負して、それを超えることを目指すと宣言。
 試合後、バックステージでは敗れた棚橋に、この日邪道&外道と結託したTAJIRIが近寄っていき「また負けたの? ダメだね。キミは100年に1人の逸材なんかじゃない。100年に1人のダメ人間なんだよ」と吐き捨ててグリーンミストを噴射! 踏んだり蹴ったりの棚橋だが、中邑は「リングに上がって肌と肌、拳と拳、身体と身体でしか伝わらないものがある。棚橋弘至、リングの上で感じたよ」と、あれほど無視していた棚橋をある程度認めるような発言。
 さらにリング上で叫んだ言葉に続くように「自分は生きたいように生きる、なりたい自分になる。そのためなら手段は選ばない。まだまだ強くなりたいし、自分がどこまでいけるかそれを試したい。止まっていられない! ベルトに輝きを、プロレスに未来を……俺は“最強”を目指したいね」とデッカイ目標を掲げた。気になる猪木とのことを含め、「これでいろいろあったことにひと区切り?」と聞かれた中邑は、うっすらと笑みを浮かべると「そうっすね。まぁまたどこかで何が起こるか分からない。世の中、社会、そしてプロレス界。自分も(vs.猪木を?)やめたわけじゃない。そういう何かのため、また次の行動を起こします」と意味深発言。これも一寸先はハプニングというやつか?

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